やじさんの日記帳 2003年10月

一日中紅葉狩り 2003,10,31
午前2時ころ、近くにカーステレオの音量を上げた車が止まった。
その音で目が覚めてしまった。でもその音だけじゃない。うるさいなあ、なんの音だ。
起きあがってよく見ると、車が暴れている。なんだなんだ。
どうやら音に合わせて油圧のシリンダーで車高を上下させているようだ。
まったく迷惑なヤツだ。それから30分ほどでいなくなった。

その後寒くてまた目が覚めた。やっぱり夏用のシュラフじゃダメだな。
エンジンをかけて、ヒーターを効かせた。

6時半ころ目が覚めると外が明るかった。
さっそくコーヒーを湧かしてパンを食べた。コーヒーがこんなに美味しく感じたのは久しぶりだ。
そして身支度を整えて7時前には道の駅を出た。
未来少年コナンの後半を見ながら走る。

まずR252を東進、所々霧に包まれ幻想的な様相を呈している。
そして田子倉沿いのワインディングを進んでいく。紅葉が本当にきれいだ。
時々車を止めて写真を撮る。

田子倉ダムを過ぎて、川沿いに進み、会津川口駅に車を止めて休憩。
清涼飲料水を飲んでいると埼玉の友達から電話が入った。
一緒にタイ辺りに行かないかという。もちろんツアーじゃなくてパッカーで。
ううーん、もうちょっと早い時期なら考えたんだけどな。今北海道に向かっているし。
良く聞くと今からじゃなくて2週間後くらい先からという。ちょっと考えてみよう。

そのまま会津若松に出ようかな、と思ったけどそれじゃつまらないな。
そうだ、久しぶりに朝日スーパー林道に行ってみよう。

会津坂下から国道を逸れて北上、喜多方を通過し五枚沢林道に入った。
締まったダートで走りやすい。四輪駆動に加えてスタッドレスなので深砂利も何てことない。
急なカーブをどんどん登って行く。楽しいなあ。紅葉も綺麗だし。
峠には小さな湿地があった。何でこんな所に湿地があるんだろう。

峠付近は落葉し、木がまるで骨だけになっているように見えた。もうすぐ冬だな。
その後九才峠を越え、小国町から北上、三面林道に向かう。
そこは朝日スーパー林道に通じる近道だ。

ふとツーリングマップルを見るとダム工事のため新潟県側は通行止めと書いてある。
ひえーっ、ここから戻るんじゃ大変だ。冗談じゃない。
このTMは2000年版か。もう工事は終ってるかもしれないな。
以前あの林道を通った時、確かに工事してたな。もう7・8年前だけど。
こうなったら強行突入だ。ダメ元で突っ込んでしまえ。

三面林道のダートに入っても通行止めや迂回を促す看板は無い。
おおっ、やっぱり工事は終ったんだな。よかったあ。
そして何事もなく蕨峠を越えた。朝日連峰の深い山々が良く見える。

山深いダートを下り、舗装道路に出た。真新しい舗装と橋梁。ダムが完成したようだ。
水面に映る紅葉も美しい。今日は一日中紅葉狩りができそうだな。
そして久しぶりの朝日スーパー林道に出た。やっと来たか。

前に来た時に比べ、かなり舗装化が進行した。走りやすくはなったが面白みが減った。
こういう道は未舗装のダートの方が相応しいな。
それでもダートは走り応えがあり、かなり長い。ラリー気分で走ることができる。

そんな道を延々と走る。もう疲れたな、と思ったころに舗装道路に出た。
途中の川では発電所からの導水管から放水されていて、豪快に水が吹き上がっていた。
そして3時過ぎ、ようやく朝日村のR112に出た。

少し眠くなったので、道の駅月山で30分ほど休憩。その後寒河江に向かった。
寒河江市街に入ると暗くなってきた。なんとなくライトが暗い気がするな。
信号で車の列に付くと、前の車の後部に写る僕の車のライトが片方しか見えない。
あれっ、球が切れたかな。

友人の会社の横に車を止めて、ライトを確認すると右側がついてない。
やっぱりな、なんとなく暗いと思ってたんだよ。
ここじゃ電球は替えられないしな。ライトを叩いてみたらなぜか発光を始めた。
ありゃっ、治ったぞ。でも切れたフィラメントが繋がっただけだろうな。
再び切れるのも時間の問題だ。

友人に電話して車庫を貸してもらい、そこで電球を交換した。
やれやれ、これでしばらく大丈夫だろう。予備球を持ってきてよかった。

その後友人と一緒に食事に行き、温泉に行った。
友人の家にしばらくお邪魔して休んでいた。
友人は泊っていけというが、僕は車中泊の方がいい。朝すぐに出発できるし。

9時過ぎ、道の駅寒河江に到着。
今日は本当に、一日中紅葉狩りができたな。
紅葉狩りはもう一日できそうだ。今日はここまでにしよう。

本日の走行距離:388キロ

オーロラを目指して 2003,10,30
今、新潟県北魚沼郡湯之谷村の、道の駅ゆのたにに来ています。

昨日は予想通り北海道でオーロラが見えたな。
しばらく見られそうだけど、フレアが発生する度に人工衛星が壊れちゃたまんないな。

朝目が覚めると今日もいい天気。絶好のドライブ日和だ。

今朝は早めに起きて出発の準備。
朝食の後、部屋を片付け電源を切った。そして車に荷物を積みこんだ。
そして9時過ぎ、家を出た。今度帰ってくるのはいつかな。

家から数キロ走ったところでビデオテープを積むのを忘れたのに気が付いた。
どうしようか迷ったが、久しぶりに未来小年コナンを見たかったんだ。
すぐにUターンして車庫に戻り、5・6本ビデオテープを積みこんだ。

ラジオは政見放送ばかりでつまらない。早速ビデオを見ながら走った。
R246を北上し、御殿場からR138に乗り籠坂峠を超え山中湖まで来た。
周囲は驚くほど紅葉が美しい。真っ青な空に映える雪を被った富士山も最高だ。
今が紅葉のピークのようだ。

山中湖から先は何箇所も工事をしていて片側交互通行でペースが悪い。
河口湖大橋を迂回してR137で御坂トンネルを通り、R20甲州街道に出た。
甲府市街に入り、お昼になったので吉野家の牛丼に寄った。
これでクーポン券が2枚になった。あと1枚で牛丼1杯タダになる。

このままずっと甲州街道を進もうと思ったが、久しぶりに清里を通って見たくなった。
韮崎からR141に乗り北上。久しぶりの景色だなあ。紅葉が最高に美しい。
清里駅前を通ったけど、それほど人はいなかった。考えてみれば今日は平日だもんな。

小海町に入ると国道を避け対岸に渡った。こっちの道は空いているが狭い。
所々すれ違いができないので注意して進む。
さらに北上し、佐久市を通りR18北国街道を東進、中軽井沢からR146を北上。
しばらく行くと急な登りのワインディングだ。
しかし今日はスタッドレスタイ。コーナーが全然ダメだ。ズルズルいって車線オーバー。
ヤバイヤバイ、ちょっと抑えなきゃ。いつもの感覚じゃコーすアウトしちゃうよ。

スピードを落とし、左手には八ヶ岳、美しい紅葉を見ながら走る。
長野原町からはR145長野街道を東進。紅葉狩りの観光バスが多い。
吾妻町からは日本ロマンティック街道と、愛称が変わった。

途中を左折し、赤根峠を越えてR291に出た。
お腹がすいたのでコンビニに寄り弁当を買って、すぐ先にあったパーキングで食べた。
そしてそのまま北上しトンネルを越えよう、と思っていた。

その前に温泉に、と思ってよく地図を見ると、トンネルは鉄道のトンネルじゃないか。
あちゃーっ、さっきおかしいと思ったんだよな。いつ一般道のトンネルができたのかって。
この先は行き止まりじゃないか。R17で峠を越えるんじゃ相当戻んなきゃならないな。
仕方ない、関越トンネルだけ高速を通ろう。

途中の道を戻り、水上インターから高速に乗った。水上インターはETC未対応だった。
久しぶりに通行券を取った。車種は軽自動車。57ナンバーなのに誤動作はなかった。
約11キロの関越トンネルを通過し、次の湯沢インターで出た。さすがに高速は早い。
料金所で通行券を渡すと料金は1000円、車種は5になっているので間違いはない。

おかしいなあ、こんな短い区間なのに1000円もするの?他の区間なら700円だよ。
あのトンネルを作るのにお金がかかったので、特例でこの区間だけ高いのかな。
まあいいや。時間を稼げた。

インターを出て温泉街を探す。
湯沢温泉はけっこうメジャーなので、かなり賑わっているかと思ったけど
ここが温泉街?というくらい閑散としている。ちょっと寂しいな。

なかなか共同浴場がみつからない。郊外に出てしまったので一度引き返す。
ロープウェイ乗り場に看板があったので距離を確かめながらすすむと
しばらく先に共同浴場を発見。他にもあるようだが迷いそうなのでここにしよう。
工事をしていて直近まで行けないので臨時駐車場に止めた。

車を降りると寒い。ジャケットを取りだして着こんだ。
入浴料は300円。記念にタオルを200円で買った。もちろんこれは使わない。
僕は最近、温泉のタオルを集めているのだ。

温泉は僅かに硫化水素の匂いのする無色透明。やや白濁してる気もする。
浴槽は小さめで、めいっぱい詰めても6人くらいかな。
以前は元を取ろうとゆっくり入っていたが、いつも脱水気味になっていた。
しかし元を取るといっても何を根拠に元を取るというのか自分でもわからないな。
今日は早めに上がったけど、意外によく温まったよ。

その後R17をひたすら北上、7時半過ぎ道の駅に到着。今日はここまでだ。

本日の走行距離:371キロ

夏日だ! 2003,10,29
目が覚めると外が明るい。太陽を見たのは久しぶりのような気がした。

朝食を食べた後、タイヤ交換。
コンプレッサーを始動して車をジャッキアップ。
フロントは2箇所に油圧ジャッキをかけて左右同時に交換する。この方が効率がいい。
エアーインパクトでナットを脱着。その後クロスレンチで増し締めした。
外したホイルは洗剤を使って洗ったが、裏側はほとんどきれいにならなかった。
まあ見えないからいいけどね。

その後洗車。そして今度はルーフトランクの取り付け。
夏に北海道で使ってからそのままになっていたので、前側は虫だらけだ。
洗車ブラシで洗ったらきれいになった。
それにしても今日は温かいな。小春日和というより夏だよ。

これを付けると家の車庫に入れなくなってしまうので、入口を塞ぐように横付け。
間違って車庫に入れてしまうとトランクどころかルーフも変形しそうだ。気をつけなければ。

ちょっと走ってみるといつもと全く感覚が違う。なんか柔らかいなあ。
コーナーでは踏ん張りがきかず、ズルズルという感じ。スタッドレスじゃこんなもんかな。

お昼を食べて買い物をした後、家の戻り準備開始。
キャンプは寒くてできそうもないので車中泊。テントやマットは要らないな。
シュラフ2個とコンロ、コッヘル、マグカップ。あとミネラルウォーター4リットル。
こんなもんかな。でも寒いんで上着を持っていかないと。

けっこう着替えが嵩張るな。そうだ、中国で買ったスーツケースを使おう。
あのケースには5センチほど容量アップする機能が付いているのだ。
北海道にはコインランドリーもあるからこれに入るだけにしよう。
あとはDパックに詰めればいいな。

4時過ぎ、コーヒーが飲みたくなったのでちょっと車を出した。
昨日の雨で空気が洗われ空が青い。風は強いけど雲はほとんど無い。
しばらく富士山の見える公園に車を止めていると西の空がオレンジ色に変わってきた。
西日を浴びて、富士山もオレンジ色に染まっていた。
こんなきれいな富士山は久しぶりだな。ススキの穂ももうすぐいっぱいに開く。
今日は夏日だったけど、だんだん秋が深まってきた感じだ。

その後家に戻り、水戸黄門を見たあと再び準備開始。とりあえずOKだ。
明日の朝出発だ。

↓今日の富士山(近所の末広山公園付近から)

雨漏れ発生、原因不明 2003,10,28
今日は朝から雨だ。こんな雨の朝は久しぶりだな。

朝食の後、車を片付けていると、左後ろの席のマットが湿っている。
そしてそこに置いてあったツアーのパンフレット類が全てふやけている。
あれっ、半ドアじゃなかったはずだしな。何かこぼしたか?
いや確か前もそんなことがあったような気がしたな。

マットを外してみるとその下もびっしょり。これはもしかして雨漏りか。
でも上からじゃなくて下から吹上げているようだ。これはちょっと面倒だな。
下から覗いてもわからないし、今の車は内装のカーペットが簡単には剥がせない。
周りのトリムを全部外さなきゃならない。とりあえず拭き取っておくか。
早く乾くようにマットは前席に移した。それにしてもこれは困った症状だ。
原因がどこだかよくわからない。わからないと対策のしようがない。
明日天気が良かったら詳しく調べてみよう。

それから車庫内を物色していると、予備のガソリンタンクがほとんど空なのを発見。
非常用の発電機を見ると、これもほとんど燃料が入っていない。
こりゃまずい。リスクマネージメントがなってないな。
残った燃料は発電機に入れて、車の燃料も少なくなったので、まとめて給油してこよう。

そうだ、タイヤをスタッドレスに替えよう。と思ったら雨が降ってきた。
雨じゃイヤだな。明日にしよう。とりあえず2個の予備タンクを積んでスタンドに向かった。
長泉町のロイヤル・ダッチ・シェル系のスタンドは、こぼさずに丁寧に入れてくれたので
車内にガソリンの匂いが全くしない。これならそのまま走れるな。

ちょうどお昼になったので、香港や台湾にもある牛丼のフランチャイズ店に行った。
今キャンペーン中で、3回牛丼を食べると1杯タダになる。
たしか1年くらい前もこんなキャンペーンをやってたな。
バイクで南下している途中、3枚クーポーンを集めて沖縄でタダで食べた覚えがある。

その後、R1沿いの郊外のホームセンターに行き軍手と防寒ジャケットを買ってきた。
そのころから雨がひどくなってきた。

そして夕方家に戻ってきて、PCを立ち上げ日記帳を開こうとしたがどうしてもダメだ。
あれっ、またかい。また待つしかないのかなあ。

そいえば虫の声も全く聞こえなくなった。ちょっと寂しいな。


↓パンフレット類はこのようにしてまとめておくと便利です。

中国の怪しい食べ物 2003,10,27
今朝は目が覚めたのが8時前。昨日は寝たのが2時ころだったからな。ちょっと眠い。

朝食を食べた後はHPのアップの続きと荷物の整理。
入れ物が無いので近所のダイソーにプラスチックの箱を買いに行った。
それにホテルから持と帰った未使用のシャンプーや石鹸、歯ブラシ類をまとめて入れた。
国によって品質も違い、各ホテルのロゴが入っているのでけっこう記念になり楽しい。
だから僕はいつも海外のホテルに泊まると、これらを使わずに持ち帰ってくる。

HPのアップをしているとお昼になってしまった。意外に時間がかかってしまったな。
お腹がすいたので近所のほっかほっか亭に弁当を買いに行き、家に戻り食べた。

そして荷物の残りを整理してしばらく休んだ後、久しぶりに洗車した。

4時前、ちょっと缶コーヒーを買いに行こうかな、と思って車で家を出た。
すると米原で出会ったKPさんからメールが入り、NMさんの家に遊びに行こうということになった。
すぐ家に戻り、頼まれていた中国の怪しい?食べ物を持ってNMさんの家に向かった。
5時前だったが道がけっこう混んでいて、NMさんの家に着くとKpさんはもう到着していた。

まずはネスレのインスタントコーヒー。砂糖やクリームが全て入っていてお湯を入れるだけ。
日本で買うインスタントコーヒーとはなんとなく味が違うな。
どう違うかと聞かれてもうまく答えられないが。

次は浜崎あゆみの飲料。これは普通のジュースといったところか。
それよりも、この浜崎あゆみの著作権はどうなっているのか心配になる。

そして怪しい牛肉の干物の袋を開けてみた。
味の方は…、うーんっ、日本じゃ味わったこのとのない味だ。よく言えば珍味。
中には噛み切れないほど固い所もあり、唐辛子やスパイスで舌がヒリヒリした。

他にクッキーを開けてみたが、これも初体験の味。不味くはない。
ISO9000を取得している(と書いてある)ので品質の方は問題ないようだ。それが本当なら。

すこしお腹がすいたので今度はラーメン。キャンプ用ガスとコッヘルで作る。
やはりキャンパーはこれじゃないとダメだ。

全て漢字なので少しは意味がわかるが、しかし作り方が袋に書いてない。
まあこんなもん、日本の物と同じだろう。袋を開けると麺はよく見る油揚げ麺のようだ。
しかしフリーズドライのやくみには赤い物が混じっている。これは唐辛子か。
そして味噌のようなスープも赤黒い。ほかに粉末スープも入っている。
けっこう手が込んでいるな。これでたったの1元(約15円)だ。

お湯が煮立ったのでまず麺を入れる。次はフリーズドライの薬味。
スープはいつ入れたらいいかわからないな、えーい、面がほぐれたら入れてしまえ。
そしてスープを入れると…、おおっ、これはまさに中国の匂いだ。台湾の屋台街とも同じだ。
それにスープの色も真っ赤。いかにも四川風だ。やっぱり本場物は違うな。

3分経過したので早速食べてみた。うわーっ、辛れーっ。あの四川火鍋のように辛い。
この辛さは日本には無い辛さだ。でもまあまあ食べられる。
しかしスープは少ししか飲めなかった。もし全部飲んだら大変なことになりそうだ。
食べていると汗が出てくる。ふーっ、辛い。しっかり本場四川の食べ方をしてしまった。

その後は写真を見ながら北海道や沖縄などのキャンプの話をしていた。
まるでキャンプ場にいるようだ。

そしてNMさんが持ってた20年ほど前に発行された林道の本を見せてもらった。
今では閉鎖になってしまった林道がたくさん出ている。あのころはあの道も通れたのか。
まるで廃止になってしまった旧国鉄の路線みたいになんとなく寂しくなった。
このあたりもどんどん林道が閉鎖になるな。それに昔は富士山もよく走ったのにな。

キャンパーが集まると、日本中どこの場所でも共通な話題なる。
そんな話をしているうちに、いつのまにか5時間以上過ぎていた。

10時過ぎ、ダイエーが日本一になった瞬間の映像を見た後、NMさんの家を後にした。
そして10時半ころ家に戻ってきた。

あの写真を見たら、また日本中走りたくなったよ。今度はいつ行けるかな。


↓このように整理しておくと後でけっこう楽しい思い出になる

再見!中国 2003,10,26
午前4時過ぎ、アラームの音で目が覚めた。ふーっ、眠い。
いつまでも寝ていたい気分だったが起きなければ。2分ほどかけてベッドから出た。

いつものようにぬるめのお湯にゆっくり浸かり、シャワーを浴びでバスルームから出た。
しばらくするとモーニングコールが鳴ったので電話に出ると、ここは自動音声応答だった。

身支度を整えてパッキング開始。スーツケースにはできるだけ詰めこんだ。
ジュース類はセキュリティーチェックで飲まされると困るので無理やり衣類の隙間へ。
牛肉の乾燥したものは、検疫で没収されそうなのので奥の方に入れた。
日本で必要な財布と携帯を取り出し、最後に体重をかけてスーツケースを閉じた。
そしてロックしベルトをかけた。うーん、ちょっと重いな。重量オーバーが心配だ。

あとは昨日買った大量のお菓子類だ。これらは軽いのだが意外に嵩張る。
それでもなんとかバッグに収まりそう。やれやれ、これで何とかなったな。

今日は朝食はホテルでは食べないのでしばらく中国語のテレビを見ながらまったり。
中国での最後の滞在を感じていた。午後にはもう日本だもんな。

月並みだけど、長いようで短い8日間だったな。
でも、お金では買えない感動を得、そして記憶が残った。

6時前、ロビーに下りた。外はまだ真っ暗だ。
みんな集まりバスに乗りこみ空港へ。ちょっと寂しさが漂っていた。
現地ガイドさんの話しもなんとなく寂しげだ。
ここへはなかなか来られないけど、絶対に来られないわけじゃない。
いつか再びここに来てみたい。

10分ほどで成都国際空港に到着。ターミナルは霧に霞んでいた。
荷物はすでに到着していてスーツケースを受け取り空港内に。
現地ガイドさんとはここでお別れ。一人一人挨拶を交わし、別れを惜しんだ。

空港内に入るとまず体温検査。そしてチェックイン。
機内預けの荷物がちょっと重すぎると思ったけど超過料金を取られることなく無事にパス。
振り帰るとガラス越しにガイドさんと2人の運転手さんの姿が見えた。

もうここからでは声も届かない。
全員で、チベット風の掌を頭の上に上げる挨拶をしてお別れをした。
そして2階の出国審査に向かい、3人が視界から消えた。

やっぱり寂しいよ。運転手さんとは言葉も通じなかったけど、8日間も一緒にいると親しみが湧く。
いつか再び巡り合うことはあるのだろうか。

出国審査とセキュリティーチェックを通過し、免税店があったので適当に買い物をした。
そこで220元ほど使ったが、まだ200元ほど人民元が余った。
またいつか来た時に使おう。

7時なると搭乗口が開いた。
機に乗りこみ外を見るとやはり霧に霞んでいる。
そして7時20分ころ離陸。すぐに地上が見えなくなった。

9時過ぎ、ふと下を見ると陸地が見える。
滑走路のような物も見える。ここはいったいどこなんだろう。
その後海しか見えなくなった。中国から出たんだな。
時計を1時間進めて日本時間に直した。

再び外を見ると島が点々と広がっていた。おそらく五島列島だろう。
長崎か、戻って来たなあ。

翼の下の景色は、瀬戸大橋、明石海峡大橋、大阪港、新名古屋空港、富士山と
あっという間に流れていく。そして房総半島が見えてきた。もうすぐ成田だ。

そして定刻よりも少し早く、新東京国際空港の新滑走路に着陸した。
強い横風のためか、着陸の際、一瞬コースアウトするかのような横Gを感じた。
幸い態勢を立て直し、無事に駐機場に到着した。

ついに帰ってきたか。入国審査を通過し、ターンテーブルに進むと荷物はすでに出ていた。
近くにいた同じツアーの参加者と、添乗員さんに挨拶をして税関に向かった。

ここで荷物を開けろ、なんて言われたら、牛肉の干物は没収されてしまう。
できるだけ平静を装い、何事も無かったかのように税関の質問に答えた。
幸い荷物をチェックすることもなく通過。ホッと肩をなで降ろした。

そして空港を後にした。

駐車場からはいつものように、東関道・京葉道・首都高・東名と乗り継ぎ
15時45分、無事家に到着した。


その後は荷物の整理とHPのアップ。とても今日中には終わりそうにないな。


標高4300メートルの向こうは 2003,10,25
5時半、アラームの音で目が覚めた。なんとなくだるい。深呼吸する。
ベッドから出てバスタブにお湯を入れ、ぬるめのお湯に浸かり目を覚ます。
そしてシャワーを浴びているとモーニングコールが鳴った。もう6時か。

バスルームから出てパッキングを済ませ、身支度を整える。
少し動くだけで息苦しい。顔を洗っている間、息を止めている間でも苦しくなる。
その後は何回か深呼吸。やっぱり空気が薄いんだな。
日記を打っていても、キーボードのミスタッチが異常に多い。

6時半になったので、荷物を部屋の外に出しレストランに向かった。
僕達の他のツアーの日本人もこのホテルに泊っていたようだ。
熟年層が多いためか、レストランにはすでにほとんどの人が来ていた。
中にはダウンして食事も食べられなくなってしまった人もいた。

今回はインドやエジプトの二の舞を踏まないようかなり気を使ったつもりだ。
水も日本から4リットル持ってきたし、歯磨きの水も1度煮沸させたものを使った。
食事もお腹いっぱい食べることを控え、極力生野菜は食べなかった。
それでも高山病的な症状は避けられなかった。それほど重症じゃないんだけどね。

それにしても時間が過ぎるのが早く感じられる。
つい昨日成都の空港に降り立った気がするんだけど、もう今日で7日目。
楽しい時間って、あっという間に過ぎていくもんだよね。

さて、これから成都に戻るよ。それじゃ出発するか。
バスは昨日来た道を戻り、山を登っていく。日隆の集落がだんだん小さくなっていく。
周りには雪化粧した荒野が広がり、そして標高4300メートルの峠を超えた。

バスが峠を超えた瞬間、様相は一変した。
眼下には、目を疑いたくなるほどの雲海が広がっていた。
おおっ、思わず声を上げてしまった。こんな幻想的な雲海は初めて見たよ。
雲が山に打ち寄せ、まるで波打っているようにも見える。
日本には4300メートルの峠なんて無いもんね。

山を下りながら、その美しい雲海に見とれていた。
標高が下がるにつれ、バスはその雲海の中に吸いこまれた。
そして視界が極端に悪くなった。

ここは断崖絶壁でガードレールは無い。落ちたら命も無い。
それなのにカーブの途中に車を止め、写真を撮っている非常識な輩がいた。
おいおい、いくら何でもそんな所に車を止めるなよ。危ねえなあ。

ふと谷の方を覗きこむと、まるで水墨画のような世界が広がっていた。
本場の水墨画は、こんな風景を見ながら描かれたのかな。
写真をプリントして、そのまま掛軸にできそうな風景だった。

バスは一昨日泊った熊猫山荘の前を通過。
遊具の上で寝ているかわいい子パンダも見ることができた。
狭く、舗装の良くない道を延々と走っていく。
このバスはリーフサスのうえ、今日は後ろの方に座ったので、段差で跳ねてとても安眠はできない。

だいぶ低い所に降りてきたようだ。ペットボトルがペチャンコになっている。
片側1車線のこの通りには、たくさんのトイレが設置されている。といっても日本と違い有料だ。
バスはそのうちの1つに止まり、トイレ休憩。

番をしていた小さな女の子は、親から言われた通り、忠実にその役目をこなしていた。
入る時にお金を渡そうとしても受け取らない。どうやらここは後払いのようだ。

その後、少し進むと大渋滞に巻きこまれた。
この辺りは乗用車は少なく、バスとトラックばかりなので、余計渋滞がひどく感じる。
それでもしばらくすると、バスは何とか動き始めた。
その先で道路工事をしていたのが原因だったが、交通整理をしている様子は無い。
これじゃ渋滞がひどくなるわけだ。渋滞の列を平気で追い越していくヤツも多いし。

工事個所を通過すると渋滞は解消された。
しかし反対車線はこっちよりもひどい渋滞。痺れを切らし、みんな車から降りている。
こっち側じゃなくてよかったあ。

1時ころ、ようやく都高宴のホテルに到着し、ちょっと遅めの昼食。
さすがにここまで降りてくると都会だ。そういえば信号を見たのも久しぶりだな。
それに気温も上がってきた。フリースとウィンドブレーカーを脱ぎ捨てた。

今日のお昼は四川料理。タンタン麺も出た。
本格的な四川料理はこれが初めてだ。本当に辛い。でも日本で味わう辛さとは違った。
本当に美味しいと思える食事もこれが初めてだった。

食事を終え、成都市内に入ると渋滞している。自転車も多い。やっぱり都会だなあ。
そして最後の観光、三国志の英雄が奉られている武候詞シの見学。
中を歩いて一通り見て回った。

その後、国営のお土産物屋に寄った。
中をちょっと見てみたけど高い物ばかりでそれほど品揃えも無い。
早々に見切って添乗員に見つからないように外に出た。

この近くに超市(スーパー)はないかなあ、と思って適当に歩いてみた。
5・6分歩いたころ、ふと右手にコンビニのようなスーパーを発見、すぐに掛けこんだ。

中には見慣れない中国の製品がいっぱい。そしてけた違いに安い。
ホテルで10元くらいで売っている水が、ここでは1元で買える。
あまり時間が無いのでお茶やお菓子、ラーメンの類をいくつか買った。
気の済むまで買いこんで、それでも85元たらず。人民元がなかなか減らないよ。

一度バスのところまで戻ったがドアが開いていない。
まだ15分ほどあったのでそのまま通過。
機内持ち込みのスーツケースが欲しいと思っていたが、近くにはバッグの店は無かった。
さっきバスの窓から見たら、38元とか50元とかであったのにな。

その代わりに雑貨屋を発見。もちろんその店に入ってみた。
中には5角(0.5元)からの均一コーナーがあり、けっこういろいろな商品があった。
よく見ると真鍮製のような置物が目に止まった。
これはいかにも中国らしい、昔の神様のような物だ。よしこれを買っていこう。

値札を見ると、なんと25元。何回見直しても25元としか見えない。
持ち上げて見ると、石膏のようだが見た目は真鍮にしか見えない。
んんーっ、こういうのが欲しかったんだよ。別に真鍮なんかじゃなくていいんだよ。
違う種類のもあったので、店にあった2個を50元で買った。
これと同じ物をさっきのお土産屋で買えば、300元は下らないだろうな。

店の人はボロボロの箱にそれを入れ、セロハンテープで補修して梱包していた。
そんなことしなくてもいいのに。時間が無いんだよお。ボロボロなのも中国らしさだ。
集合時間が迫っていたので、値切らずにそのまま50元札を渡したら、
店の人は何かあっけにとられたような顔をして50元紙幣を受け取った。

5角からの商品を売る店で、値切らずに50元もの買い物をしたからだろうか。
僕が店を出ても追い掛けてこなかったところをみると、
少なくとも渡した金額が少ないということは無いようだ。

集合場所に戻り、みんな集まって最後の晩餐、火鍋のレストランに向かった。
店に入るとすでに用意ができていて、二重になった鍋の内側では
真っ赤なお湯が、まるでマグマのようにグツグツと煮えたぎっていた。
うわーっ、辛そう。

食材が配られてきて、シャブシャブのように自分で煮て食べる。
いくつか適当に赤いお湯に入れて食べてみた。ひえーっ、辛れえーっ。
なんだよこの辛さ。こんなの初めてだよ。これが本場の四川火鍋なのか。

汗をかき、ヒーヒー言いながら食べるのがこちら風という。
それにしても辛い。コーラを飲んで紛らすがまだ辛い。口の中が燃えているようだ。
でも美味しい。やっぱり日本で食べる中華料理と全然違うよ。
僕には中華料理が合うようだ。

食事を早めに切り上げて、近くのスーパーを探したが見つからなかった。
一人参加していたおもしろいおじさんは、寝酒を、と言って近くの店でお酒を買った。
おじさんは金額を聞いて信じられないような様子だった。
これが11元?僕にも桁が一つ違うような気になった。
そのおじさんはその後も他の店でもお酒を買ったようで、それも10元台と言って驚いていた。

食事を終え、バスに乗りこみオプショナルツアーの劇場へ向かった。
僕は申し込まなかったので、そのままバスに残りホテルへと向かった。
途中人だかりができていたので良く見ると、バイクを改造した3輪車が横転していた。
そのすぐ近くにもバイクが倒れていた。怪我が無ければいいが。

最後の宿泊は5つ星の家園国際酒店。今年の9月にできた郊外の新しいホテルだ。
街からは30分ほどかかって到着。これは間違い無く5つ星だ、と思える豪華なホテル。
でも周りには僕の行きたかった屋台街やスーパーなどは見当たらなかった。

一度部屋に行き、荷物を置いてホテルの外観の写真を撮ろうとロビーに下りた。
するとカウンターの所で同じツアーに参加している夫婦に遭遇。
聞いてみたらすぐ近くにスーパーがあると言う。おおーっ、これはいいぞ。

僕は写真を撮って、聞いた方面に向かってみた。
しかし高速道路の高架下にはそれらしいものは何も無い。
諦めて戻ってくるとさっきの夫婦に会った。

もう一度聞いた説明のように行ってみるが、やはり見つからない。
確かに右に曲がると言っていたはずなのに。
一度ホテルに戻ってもう一度聞いてみようということになり、来た道を戻って行くと脇道を発見。
もしかしてここか?右って言ってたけど前の通りを右に曲がるってことか?

その先はマンションなどがあり、いかにもスーパーがありそうな雰囲気だ。
しばらく歩くと、あったあった。それもかなり大きいスーパー。ここならスーツケースもありそうだ。
さっそく中に入ろうとすると店員に拒否された。どうやらここは出口専用のようだ。

改めて入口から入り直すと、ここが中国か、と思われるほどの品揃え。
中を見て歩くだけで楽しくなる。僕の探していたスーツケースもあった。
機内持ち込みできそうな、表面が布のハードケースが69元。
こんなの日本じゃとてもこんな値段じゃ買えないよ。

迷わずそれを選び、キャパが増えたので、お菓子を適当に買いこんだが全部で114元。安い。
もう少し買いたかったがもう持ちきれない。このへんにしておこう。また来ればいいや。
ホテルに戻り日記を作成して荷造りを開始。

楽しかったなあ。やっぱり僕は中国が好きだよ。それも田舎が。
明日は7時10分発の飛行機。6時にはホテルを出なければならない。
今日のうちにパッキングをしておこう。

本日の歩数:6471歩
成都市機場路 家園国際酒店泊 804号室 ★★★★★
HOMELAND HOTEL

中国のアルプス、双橋溝 2003,10,24
昨夜は電気毛布のおかげで寒い思いをせずに寝られたよ。

5時45分にアラームで目が覚めて、バスタブにお湯を追加してまったり。
でもここのバスタブは浅いので、膝が15センチくらい水面から出てしまう。
さらに肩も完全には浸かれない。これじゃ気化熱を奪われて寒い。
仕方ないのでシャワーを膝や肩にかけながら入るしかない。

シャワーを浴びてバスルームから出ると、もう6時20分だ。すぐに着替えてパッキング開始。
昨日洗濯して完全に乾かなかったTシャツなどをドライヤーで強制乾燥。
ドライヤーを持っているのは面倒なのでテーブルの上にテープで固定。
椅子に掛けた洗濯物に温風が当たるようにした。こうすると洗濯物はすぐに乾いた。

7時になったので1階のレストランで朝食。
今朝はバイキングじゃなくてコースだった。
コーヒーは無いのでホットミルク。そして蒸しパンとお粥、落花生と卵1個。
食事を終え部屋に戻り出発の準備。ちょっと早めに部屋を出た。

ロビーの売店でパンダのキーホルダーと金属泊のしおりを買った。
ここでもちょっと値切って35元を30元にしてもらった。
基本的に定価を表示してある店だとあまりまけてくれない。

8時、バスは熊猫山荘を後にし、日隆を目指して走り始めた。
山深い川沿いの狭い道を抜けていく。かわいい通学途中の小学生の姿が見られた。

空は曇り空。しかし標高が上がるにつれ空がだんだん青くなってきた。
森林限界を越えた山の九十九折れを延々と走って標高を稼いでいく。
カーブミラーはおろかガードレールも無い。展望がどんどん拓けてくる。
そのころには空は快晴。最高の天気になった。

そして出発から約2時間。バスは四姑娘山の見える所に止まった。
四連山がはっきりと見え、青空と白い雲に映えていた。まるでアルプスのように美しい。
こんなに綺麗に見えることは珍しいという。なんという幸運だろうか。
道端では、水色の鮮やかな花を咲かせた高山植物が咲き乱れていた。

さらにバスは登り続け、ついに標高4300メートルの巴郎山峠に出た。

さすがにこの高度になると息苦しい。少し歩いただけで息が切れる。
しかしこの展望には換えがたい。テレビでは見たことのある光景が、今僕の目の前にある。
標高が高いので日差しが強烈。顔を刺すような日差しだ。

重い荷物を積んだトラックは、白煙を上げながら歩くような速度でやっとの事で登ってくる。
立ち往生しているトラックも何台か見受けられた。
驚いたことにオートバイでこの峠を越えてくる人もいた。
おまけにセーターにジャケット姿という軽装。寒くないのだろうか。

バスは峠を越えてトイレ休憩。ここは中国の代表的なトイレだ。
水洗であるわけはなく、ドアはおろか仕切りさえない。床にいくつか穴が開いているだけ。
幸いほぼ無風だったので、下から風が吹き上げてくることはなかった。

美しい山々を眺めながらバスは走り続けた。
窓の外を流れていく自然の芸術作品を鑑賞しながら目に焼きつけていく。

そしてお昼前に日隆の街に入った。
いや、街というより集落といった方がより忠実な表現かもしれない。
そしてまだ新しいホテル、金昆賓館に到着した。

とりあえずはチェックインせずにレストランで食事。
食事の後、再びバスに乗りこみ双橋溝へ。ここも九塞溝のように入口でエコバスに乗りかえる。
ここはツアーではあまり来ないので、九塞溝のような混雑はなかった。
バスはゲートで一旦停止し、意外に厳しいチェックを受けた。

そして川沿いの細い道を登って行く。すでに標高は3100メートル。
しばらく走ると展望が開けた。おおーっ、この感動をなんと表現したらいいのだろうか。
5000メートル級の山々が、万年雪をいたただき真っ青な空に浮かび上がっている。
そして真っ白な雲が、その岩山の頂きを通り過ぎていく。

近い。空がこんなに近く感じられたのは初めてだ。

日本では見られない絶壁の岩山と、麓に広がる草原。そして中腹の黄色く色づいた木々。
まるでポスターの景色を見ているような絶景だ。いや、そんな物は比較対象にならないよ。
自分の五感で受けとめたこの瞬間は、何を以っても表現することができない。
こんな美しい景色を、今自分の目でで見ているこの事実が信じられない。
夢だったら覚めないで欲しい。

バスは所々の見所で停車し、バスを降りて写真を撮った。
石を積み上げて作った家屋や納屋。草を食むヤギやヤクたち。
こんなに美しい写真を自分で撮れるなんて。みんな盛んにシャッターを切っていた。

やはり気圧が低い影響か、頭が痛くなってきた。標高は3500メートルを超えている。
僕が頭痛薬を飲んだ後、他の人がやはり薬を飲もうとしたら添乗員さんから止められた。
高度が下がれば治るので、ここで薬を飲むと余計調子が悪くなるという。
あちゃーっ、もう飲んじゃったよ。でも吐き出すわけにもいかないからな。まあいいや。
でもそのうち頭痛はおさまり、特に体調不良にもならなかった。

そして最高地点の紅杉林に到着。標高は3850メートル。富士山より高いんだ。
バスはそこで降り返し。来た道を戻っていく。
ここで見た光景は、一生忘れない。そしていつか再び、必ずここを訪れたいと思った。

出口が近付くころ、空からは雨が落ちてきた。しかし日差しがある。
まるで、僕達がここを去るのを惜しんで涙を流しているようにも感じられた。
学校帰りの子供達は、バスを見ると掌を頭の上に上げ、こちらに微笑みかけている。
これはチベット族の挨拶のようだ。
かわいいなあ。この環境が、いつまでも続くことを祈りたい。

そしてバスはゲートを出て駐車場に戻った。
最高の時期に、最高の天気にここを訪れることができたな。
ここはあまり期待していなかっただけに、感動も大きかった。

一度ホテルにチェックインした後、6時半、夕食を食べに近くの村長さんの家に向かった。
ホテルを出ると、外が霞んでいる。霧か、と思ったら煙のようだ。
この匂いからすると石炭だな。蒸気機関車の匂いだ。
どうやらこのホテルではボイラーの燃料に石炭を使用しているようだ。

最初は個人のお宅で食べるのかな、なかなかおもしろそうだ、と思ったけど
そこはホテルも経営しているレストランのようなところだった。

ここでも中華特有の、食べきれないほどの料理が出てくる。
菌類や山菜が主に出てきたので、僕はポテトなどの揚げ物を食べていた。
そして今まで口にしたことの無い不思議な飲み物も出てきた。
バターと麦焦がしの粉を混ぜてお茶で溶かしたもので、僕にはあまり美味しく感じられなかった。

食事を終えると村長さんから一人づつシルクのマフラーのようなような物を掛けてもらった。
外に出るとすでに真っ暗。空には満天の星空が広がっていた。
そいうえばここは標高3100メートル。大都市も近くに無く空気が澄んでいる。
こんな星空を見たのは石垣の米原キャンプ場以来じゃなかったかな。
そして8時ころホテルに戻って来た。

さて明日は観光最終日だな。目に映るもの、肌で感じるもの、全てを記憶に焼きつけていきたい。


歩数計が正常に動作せず計測不能
四川省小金県日隆鎮 金昆賓館泊 4008号室 ★★★★
JINKUN HOTEL

パンダの郷、臥龍 2003,10,23
今朝はアラームの鳴る5分くらい前に目が覚めた。
そういえば夢を見たな。なぜか懐かしい面々がたくさん現れた。これは何の象徴なんだろう。

静かだ。まったく音がしない。僅かに遠くでこだまするバスのクラクションの音が聞こえるだけだ。

ベッドから出ると寒い。持ってきた温度計を見ると12度。
いくら中国だからって、これはちょっとなあ。

体を温めるためすぐにバスタブに浸かった。
ここのホテルはお湯の出が悪いので、昨日のうちにお湯を入れておき、
さらに温度が下がらないようお湯を少しだけ出しっぱなしにしておいたのだ。

それが項を奏し、お湯を触ってみると適温だ。
さっそく服を脱いでバスタブに飛びこむと、うわっ、冷てえ、底は水だよ。
うーん、そこまでは考えなかったな。この水量じゃ撹拌されなかったのか。

それでも温度を最高にしてお湯を入れつづけると、数分で適温になった。
ゆったりとしながら何も考えずにお湯に浸かっていた。
そして最後にシャワーを浴びていると電話が鳴った。あっ、モーニングコールだ。
もう30分も入っていたのか。このホテルはバスルームに電話が無いのでしばらく無視。
しかし電話は鳴り続ける。うーっ、まいったな。
しばらくして鳴り止んだかと思ったらまた鳴り始めた。

体を拭いてバスルームを出て電話に出ると、眠そうな中国語で何か言っている。
何を言っているのかほとんどわからないが、モーニングコールには間違い無い。
適当に「ニーハオ、シェイシェイ」と言って電話を切った。

それから急いで着替え、荷造りをしてレストランに向かった。
朝食はバイキングスタイルだった。3つ星なのであまり期待はしていなかったがその通りだった。
ぼくは蒸しパンと肉マンだけでよかったが、飲み物に紅茶もコーヒーも無いのは残念だった。

食事を終えて部屋に戻り出発の準備。今日1日は移動日だ。
そして7時半、バスに乗りこみホテルを出た。

バスは川沿いの谷に沿ってひたすら走る。断崖絶壁で下を見るのも恐ろしい。
それなのに見通しの悪い道でも平気で追い越しをかける。
朝早かったのでみんな寝ているようだ。僕もいつのまにか意識を失っていた。

走り始めてから2時間ほどたって、畳渓海子というところでトイレ休憩。
ここは1933年の大地震による崖崩れで川がせき止められてできた中国で一番新しい湖。
たくさんの屋台が出ていてなんだかおもしろそうだ。さっそく散策開始。

まず目に止まったのは白いヤクとフタコブラクダ。
でもここのラクダはエジプトのラクダと違って毛むくじゃらで太っている。
僕はラクダには乗ったことがあるのでヤクに乗りたくなった。
聞いてみると1回3元。それほど高くないな。
僕はヤクに乗り、カウボーイみないな帽子を借りてガイドさんに写真を撮ってもらった。
ヤクは見た目は大きく恐そうだが、おとなしくて全然動かなかった。

その後屋台を見て回った。また甘栗が目に止まり、5元分買った。
すると店の人が何かの干からびた果実ような物を1つおまけでくれた。なんだ、この実。
食べてみると甘くて意外に美味しかった。どうやらナツメヤシの実のようだ。
これはエジプトの名産品だったよな。中国でも採れるのか。

しばらく甘栗を食べながら周囲を散策。リンゴも3個で1元と激安だ。
それを4個で1元だと言って強引に買っている人もいた。店の人がちょっとかわいそうだ。
でもガイドさんに聞くと、こっちではまだ安いところもあるらしい。

ふと屋台の奥の方を覗くとヤクの骸骨の首飾りが売っていた。
いくらかと聞くと1個3元だという。ずいぶん安いな。僕は2個買って5元にしてもらった。

その少し先、チャン族の村でバスを降り集落を散策。
昔ながらの街並みで、農耕用トラクターが大きな音をたてて走っていく。
なにか懐かしいような気もする風景だ。

そしてある農家の家にお邪魔して中を見せてもらった。建物はもちろん木造。
懐かしい囲炉裏や石炭の倉庫、それに干した鮮やかなとうもろこし。
奥にはリンゴ畑が広がっていて、リンゴ狩りかできた。
青リンゴは4個で1元。少し小さい赤いリンゴはもっと持っていっていいという。
んんーっ、そんなに安くていいのかと思うほどだ。でもこれがこっちの相場なのかな。

そして帰るころになって、そのおじさんはなぜ自分の言うことがガイドさん以外に通じないかと
不思議そうにガイドさんに訪ねていた。僕達が日本人だと今まで気がつかなかったようだ。

再び通りに出てバスまで歩いていった。のどかな、そして温かさを感じる村だった。
しかしそれに不似合いな屋根の上にある大きなパラボラアンテナ。

少し残念な気もするが、でもそう思うのは観光客の勝手なんだろうな。
誰もが健康で文化的な生活をしたいと思っているに決まっている。
テレビ、冷蔵庫、洗濯機。昔、3種の神器と言われた家電製品も
この村に普及するのも時間の問題だろうな。

バスは川沿いの断崖の道を下って行き、お昼ころレストランに到着。
だいぶ標高が下がってきたようで、昨日までのような寒さはなくなった。

食事を終えると外にあった屋台の土産物屋を見て回った。
それにしてもどこも同じような物を売っているな。いったいどこで作っているのだろう。

僕は前から欲しいと思っていた茶色い石のブレスレッドを手にとって見ていた。
店の人は「スイショウスイショウ」と言っているが本物であるわけがない。
そしてその人はブレスレッドを手に取りガラスの板にこすりつけた。
するとガラスに見事に傷が付いた。おおっ、この材質は何なんだ。
少なくともプラスチックじゃなさそうだ。重量感もなかなかいいな。

僕は店の人に値段を聞くと20元と言う。20元、日本円で約300円か。
日本じゃとても買えない値段だが、こっちの感覚じゃ高すぎる。
とりあえず半額の「10元でどう?」と聞くとあっさりOKだと言う。
ありゃーっ、もっと安いことを言えばよかったかな。まあ10元だからいいか。
本物の水晶なら日本でも買えるけど、偽物は中国でしか買えないからな。

それから1時間ほど走ってスタンドに寄ると、果物を売っている人達が集まってきた。
リンゴやトマト、胡桃などを売っていた。
言葉が通じないのはわかっているのにすごい商売熱心だと感心してしまう。

その先、水晶のお店に寄ったがあまり興味が無いし、なにしろ高い。
さっきの露店で10元で売っていた物と同じように見える物が300元以上。
早々に店を抜け出して近くの商店街を散策に出掛けた。
でもそこに売っているのは日用品や食料品ばかりでお土産らしい物は何もなかった。

そしてバスは今日の目的地、臥龍へと向かった。
途中わけのわからない渋滞に出くわした。
渋滞の最後尾に付いたのに、後から来た車がどんどん先に行ってしまう。
先は詰まっているのに強引に進入するので余計渋滞が悪化する。
しかし何とか対向車が来て渋滞は解消した。

その先は車線の区分けの無い狭い道をひたすら進んでいく。
カーブミラーが無いのでカーブの手前で必ずクラクションを鳴らす。
相手が気付かなかったら衝突しそうなスピードでカーブに入っていく。
日本では考えられないような運転だ。

それでも5時ころ、無事パンダ繁殖センターに到着。
センターの中は工事中で、川の中の仮設道路を歩いていき、パンダのいる施設に行った。
パンダの笹を食べる仕草がなんともかわいらしくて、思わず近寄って抱きしめたくなる。
そして子パンダは特にかわいく、遊具の上で寝ている姿はぬいぐるみのようだった。

ここの営業時間は5時までだったが、係の人が来てくれてパンダと記念写真を撮ることができた。
そして一人づづ子パンダを抱いて記念写真を撮った。
子パンダといっても結構重く、毛はゴワゴワしていた。
それにあまりおとなしくしていないので、抱いているのが大変だ。
でもかわいいパンダを抱くことが出きるのは中国でもここだけ。貴重な体験ができた。
帰りにお土産屋に行ってパンダのお土産をいくつか買った。
ここは定価が表示してあり、再初から安い。なので少ししかまけてくれなかった。

その後、すぐ隣にある熊猫山荘にチェックイン。
2つ星にしては思っていたより部屋はよかった。エアコンもあり、電気毛布もあった。
お湯もちゃんと出るのでよかったな。

夕食までまだ時間があったので、部屋で日記を作成していると外でいきなり爆竹が鳴った。
なんだなんだ。窓を開けて外を見ると、長く連なった爆竹が次々と破裂し
外は煙で真っ白になり、火薬特有の匂いが部屋の中にも立ちこめた。

どうやら今日この山荘で結婚式があり、そのお祝いで爆竹を鳴らしたらしい。
時間になったのでレストランに行くと、パーティーの後片付けをしているようで
床にはたくさんの紙吹雪が散乱していた。

食事の後は、この辺りに咲く高山植物のスライドを見た。
あんな綺麗な花が咲いているんだ。今度は花の時期に来てみたいなあ。

本日の歩数:5764歩
四川省文川県臥龍特別行政区 熊猫山荘泊 ★★
PANDA INN

スカイブルーの幻、黄龍 2003,10,22
5時半、アラームの音で目が覚めた。外はまだ暗い。
シェードを開けて外を見ると、星は見えなかった。でも雨が降ってないだけいいかな。

さっそくぬるめのお湯にゆっくり浸かってからシャワーを浴びて身支度を整える。
6時半には荷物をまとめて朝食を食べに行かないとならないのでちょっと忙しい。
若干の余裕を持って準備完了、荷物を部屋の前に出してカフェに向かった。

朝食は今日もパンと肉マン、フルーツを少々、それに紅茶。
食事を終え、部屋に戻り出発の準備開始。
今日は標高3500メートルまで行くので防寒対策をしないと。

とりあえずTシャツの上に長袖シャツ、そしてトレーナーにフリース、さらに厚手のウィンドブレーカー。
あとは手袋とマスク、サングラスに酸素ボンベ。
あっ、帽子をスーツケースに入れてしまった。ビニールの合羽もだ。まあいいか。

Dパックに必要な物を詰めこんでロビーに下りた。結構重たいな。
全員集まって外に出ると…寒い。なんだこの寒さ。もう真冬のようだよ。
バスはホテルを後にし黄龍を目指す。

山岳部の険しいワインディングをエンジンの唸り声を上げながら登っていく。
遅い車に追いつくと、それがバスであろうが何であろうがどんどん追い越す。
といってもこの辺りを走っているのはほとんどが観光バス。
まるでバスレースのSSの様相だ。これでよく事故が起きないな。
崖には頼りないガードレールがあればまだいい方だ。
もし踏み外したら、遥か下まで転落だ。命の保証はないうえに補償は安い。

途中バスは補水のため停車。そこからはまるでエベレストのような岩山を望むことができた。
こんな山、日本には無いもんな。そしてこんな道も。
補水を終えると再び走りだし、標高4000メートルの峠にさしかかった。

バスはそこで停車。その先のピークは雪宝頂という。
駐車場の周囲にはたくさんのチベットの人が馬を従えて待っていた。
馬に乗ってピークに向かう人の姿も見えた。

しばらく時間があったので、僕も馬に乗って記念写真を撮ることにした。
もちろん有料。料金は2元。でも僕は細かいお金を持っていなかったので
5元札を渡すとお釣が2元しか無いという。本当かなあ。
でもその代わりに周囲を少し歩いてくれることになった。
3元といえば約45円。エジプトの1ドルよりずっと安い。

現地のガイドさんに写真を撮ってもらってバスに向かった。
馬を曳いている人は親切で、バスのすぐ近くまで乗せて行ってくれた。
バスに戻った人たちが僕に注目していた。

そこから先はずっと下り坂。途中ツアー恒例のお土産物屋に寄った。
僕はヒスイは驚くほど高く、興味が無かったので店を出て街を散策した。
九塞溝の空港ができたせいか、新しい店が多く、どこも同じようなお土産を売っていた。

時間になったのでバスに戻り、いざ黄龍へ。
そして黄龍にはお昼前に到着。さっそくホテル(華龍山荘)のレストランに行き昼食。
ここはバイキングではなくコースの中華だった。
テーブルは2つに別れ、僕達の方が先に食べ終わり、数人がトイレに行くと
席を空くのを待っていた中国人が来て席に座って動こうとしない。
んんーっ、このパワーというかバイタリティーというか、この強引さは日本人には無いな。

食事を終えるといよいよ世界自然遺産、黄龍トレッキング開始。
それにしても寒い。これだけ厚着をしてるのにな。
まだここは標高3100メートル、目的地は3500メートルだ。まあ歩けば暑くなるかな。
レストランから黄龍の入口までは歩いて向かった。

ツアーのパターンが同じなのか、たくさんの人達が入口に向かっていた。
そしてゲートを通り中に入った。しかし人が多い、多すぎる。
ここは中国人の新婚旅行先では一番の人気の場所といほどの人気の場所だ。

木道に入ると身動きもとれないほどの混雑。まるで通勤ラッシュの駅だよ。
まさかこんなに人が多いとは思ってもいなかったな。
酸素が薄く、思考能力が低下、ただひたすら木道を登っていくだけだ。

これじゃとてもじゃないが自分のペースでは歩けない。写真もゆっくり撮っていられないほどだ。
いい場所で写真を撮ろうとすると中国人が割りこんできて退けと言う。
それに所かまわず大声で話すし、マイペースで歩いていて突然立ち止まる。
ここにはマナーというものが無いのだろうか。まあここは日本じゃないからな。

一番上の黄龍寺まで行きはだいたい3時間、帰りは2時間かかると聞いた。
でも僕は歩くのが早いので、上りは2時間で十分だと思っていた。
しかしこの大渋滞じゃ本当に3時間かかってしまうかもしれない。
それにお茶を飲んだうえ、寒くてトイレが近くなり各駅停車でペースが上がらない。
さらに時々籠が人を蹴散らしながら猛スピードで登っていく。
こんな高地でよくあんなに早く登れるな。それも人を乗せて。

その籠は椅子に2本の竹を取り付け、前後一人づつで担いでいる。料金は片道220元。
担いでいる人はすごい体力だ。僕はただ歩いているだけで息が切れるのに。
ほとんど駆け足で登っていくよ。

中国人の多くは大きな空気枕のような物を持っている。
その中には酸素が入っていて、チューブを鼻に付けて歩いている。
どうやらそれはレンタルらしい。それが歩いていると邪魔なんだよ。

中ほどまで登ったころ、けっこうな人達がダウンして戻って行くためか道が空いてきた。
やっと自分のペースで歩くことができる。僕は現地ガイドを追い越してどんどん登っていった。
それでも標高が高いので自制して登る。

木道は川の流れに沿って作られていて、車の通れる道は無い。
その川は、まるで鍾乳洞の地上版といったところだ。
段々畑のようなリムプールが無数にあり、スカイブルーの水が溜まっている。
そして水中に落ちた木の枝が腐敗せずに石灰化している。
ここの水は相当石灰分が多いようだ。
それにしてもどうしてこんな物ができたのだろうか。
自然の力に圧倒された。

そして約2時間で黄龍寺まで登って来た。寒い、雪が降っているよ。
その先の遊歩道に入ると思わず僕は言葉を失った。そしてその場に立ち尽くしてしまった。
なんだ、これは!昨日の九塞溝とは違った圧倒的な神秘さだ。
本当に言葉では言い表せないほどの幻想的な風景だ。
まさに世界自然遺産だと納得するよ。

息を切らせてここまで登って来た甲斐があった。今までの疲れが一気に吹き飛んでしまうよ。
この自然の力と神秘さを、僕は全身で感じることができた。

そして遊歩道を1周して黄龍寺まで戻って来た。
中を少し見ていたが、気温も低く風もあるので適当に切り上げて下ることにした。

帰りは下りなので楽だ。しかし人が多くてペースが上がらない。
しばらくすると、例の早籠が下ってきた。
何と言っているのよくわからないが、多分「籠だ、道を開けて」と言っているのだろう。
するとみんな申し合わせたように道を開ける。

おっ、こりゃいいや。僕はその籠の後にぴったり付いて下っていった。
これはいいペースで下れるぞ。まるで緊急自動車の後ろを走っているようだ。

人混みがなくなると僕は自分のペースに戻した。
すると同じツアーで来たおじさんと合流した。あれっ、僕が一番だと思ったのにな。
あの年でよくこんなに早く来たな。でもおじさんも自分が一番だと思っていたようだ。
そこからは一緒に下山。帰りは55分で下ってきた。

雨が降ってきたのでしばらく入口の屋根の下で待っていた。
すると籠で登っていったおじさんも下りてきた。
しかしそれ以後は30分待っても誰も下りてこない。
集合時間のまだ1時間半も前だからな。ちょっと早すぎたかな。

さらにしばらく待っても来ないので、痺れを切らして集合場所に行くと数人が戻ってきていた。
聞くとやっぱり僕達が一番早かったようだ。

そして集合時間の5時半前には全員が無事下山してきた。
結局上まで行けずに折り返して来た人も何人かいた。

全員が集まったところでバスに乗りこみ今日の宿泊地、松藩へ。
みんな疲れたのかバスの中はずっと静かだった。
そして7時過ぎ、ホテルに到着。今度は3つ星級だ。
一度部屋に入った後夕食。ヤクの肉も出たので食べてみたが
牛肉のようだがそれとはちょっと違った感じの味だった。
そして食事を終えると部屋に戻った。

ここのホテルでは暖房は今日から入ったようだ。
いままでこの寒い中、宿泊客はどうやって過ごしてたのだろうか。
でも暖房は夜の12時で切れるという。布団をたくさん掛けて寝ないとな。

お湯の出も悪く、バスタブも小さい。でも中国の田舎ではこんなもんだろうな。
それでもこの辺りでは一番よさそうなホテルだった。

黄龍を下山したころから何となく頭が痛かった。高山病かな。
今日はかなり疲れたはずだがあまり疲労感を感じない。これも高山病かな。
ここは標高2700メートルだ。ゆっくりお風呂に入って休もう。

本日の歩数:11904歩(もっと歩いたような気がするな)
四川省松藩順城南路 黄龍国際大酒店泊 ★★★ 8429号室
HUANGLONG INTERNATIONAL HOTEL

女神の鏡、九寨溝 2003,10,21
朝5時半過ぎ、自然に目が覚めた。なんとなく息苦しいな。
ここは標高が1980メートルあるから空気が薄いのかな。麗江もこんな感じだったな。

僕は寝起きはいいので1分ほどでベッドから出てシャワーを浴びた。
ゆっくりしていてバスルームから出てきたら6時20分。あれっ、いつのまに。
すぐに身支度を整えてカフェに向かった。

ロビーに下り外に出ると、うおーっ、涼しい。いや寒い。息が白くなるよ。
でもこの引き締まるような寒さが、これから行く九寨溝への期待とあいまって
自然と気分が高揚してくる。空を見上げると、濃紺のキャンバスに無数の星、そして月。
絹のような真っ白な雲も見える。今日はいい天気になりそうだ。

朝食はいつものようにパンとコーヒー、といきたいところだったがコーヒーが見当たらない。
まあ紅茶でもいいや。それと小さな肉マンを3つ。僕はこれが大好きにだ。
適当に朝食を済ませ、再び外に出ると、空は明るさを増していた。

部屋に戻り要らない荷物をスーツケースに詰めこんだ。
そして8時半に再びロビーに下りた。まずはバスに乗りこみバス乗り場に向かう。
九寨溝は一般車両は入れない。エコカーと呼ばれるガス車に乗り換えなければならない。

ホテルからは5分ほどで到着。僕達はツアーなのでチャーターバスだ。
一般の人達は緑色のバスに乗る。どうやら定員制で、立っている人はいないようだ。

入場料は145元、けっこう高いな。
しかしバスが走り始めて数分で、その考えは逆転、この世の物とは思えない美しさだ。
いくら払っても惜しくない。本当に夢の中にいるような景色だ。とても言葉では表せない。

朝日を浴びた川面はキラキラと光を放ち、流れる水の音は心を洗う。
そして神秘的な、まるで吸いこまれそうな透き通ったコバルトブルーの水。
さらにピークを向かえた紅葉と、空の青さが水面に映り、その美しさを倍増させた。
中国に、いやこの地球に、こんな素晴らしいところがあったなんて。
思わず立ち尽くしてしまい、僕には表現できる言葉が出てこなかった。

伝説によると、女神が悪魔と戦った時、魔法の鏡を落とし、
その破片がこれらの湖になったという。

バスは上流に向けて走っていく。標高と共に、加速度的にその美しさを増していく。
デジカメのモニターに映る映像も信じられないほど美しい。
でも、僕が今目にしているこの景色は、デジタルデータなんかに置き換えることはできないよ。
長時間かけて、ここまで来た甲斐があった。

バスは要所で止まり、下車して散策する。
本当に「美しい」以外の言葉がみつからない。
天気も良く、水の量も例年より多く、普段は枯れている滝も轟音を上げている。正に瀑布だ。
日差しがあると暖かく、歩いていると上着がいらないほど。

ここはもともと9つの村があったために九寨溝と名付けられたというが、
未だに5つの村(というより集落だろうが)が観光客の行けない未開放地区だという。
それを聞くと一層秘境のイメージが高まった。

道はまだ完全には整備されておらず、所々工事中。
分岐(合流)点から上は未舗装のダート。でもこの方が秘境の雰囲気を味わえる。
最後部に座った人は、段差や穴を通る度に跳ね上がっていた。
でも文句を言う人は一人もいない。そんなことは全く気にもならなのだ。

昼食は九寨溝の中に唯一あるレストラン。
早めに食事を切り上げて、1階のお土産屋、というより屋台街を散策。
チベットの衣装を着た小数民族の人達が店を出している。

ある店で気に入った物があったので値段交渉。でも北京語すら通じない店もある。
まあチベットの方の人だから北京語を話せないのもまあわかるな。
そういう時は仕方ないので金額を書いて交渉する。
ここは観光客だからといって、メチャクチャな値段を言わない代わりになかなか値引きしてくれない。
最初1枚120元と言っていたところを、2枚買うからと1枚90元にしてもらった。

九寨溝は世界自然遺産に指定されているからか、勝手に店を出せないようだ。
例の「センエン」攻撃がない。アレがないと中国の観光地に来たような気がしないな。
たくさんの物売りが寄ってくると、うっとうしい気もするが、誰もいないとちょっと寂しいな。

昼食の後は合流点の反対側に入っていった。
標高は一気に上がり、最高地点で3150メートル。ちょっと無理すると息が切れる。
午後になると雲が広がり、時折雨に混じって雪も降ってきた。
でも、あの澄んだ水を見ると、寒さなんか全く気にならない。

九寨溝の観光を終え、バスは駐車場に戻って来た。
チャーターバスで、かなり効率よく回ったけど、それでもとてもじゃないが見きれない。
またいつか、別の季節に来てみたら、全く違った表情をしているかもしれないな。

6時前、ホテルに戻り、バスタブにお湯を入れてみると、栓は直っていた。星を1つ返そう。
しばらく休んでから7時20分ころ夕食を食べにカフェに行った。
この時間ならまだ空いている。メニューは少ないながらも昨日とは違っていた。
腹8分目ほど食べて部屋に戻った。

ああーっ、今日は最高の一日だったな。予想を遥かに超える美しさだったよ。
さて明日はここと並ぶ世界自然遺産の黄龍だ。黄龍も楽しみだな。
標高3500メートルの高地の往復5時間のトレッキングだ。
今日は早めに休むことにしよう。

本日の歩数:12234歩(誤動作の可能性も否定できない)
九寨溝国際大酒店泊 ★★★★★ 3347号室
JIUZHAIGOU INTERNATIONAL HOTEL

四川省の秘境をめざして 2003,10,20
夜中に何回か目が覚めたような気がする。
5時45分、アラームの音で叩き起こされた。ここの目覚ましのアラームは強烈だ。
とりえずバスタブにお湯を入れて、ゆっくりとシャワーを浴びた。
バスルームから出てきたのは6時15分。ちょうどモーニングコールが鳴った。

ここのモーニングコールは自動音声ではなく、フロントから各部屋に電話しているようだ。
中国語は「ニーハオ」くらいしか聞き取れなかったがまあいいや。
7時までにスーツケースを出さなければならないのでパッキング開始。
昨日は長袖シャツ1枚じゃ寒かったからフリースを出しておこう。

着替えを終ってテレビを見ていたが、ここでもテレビショッピングをやっているな。
台湾とおなじく怪しげな物を売っている。こんなもん買う人がいるんだろうか。

7時になったので1階のカフェニ降りた。朝食はバイキングだ。
僕はパンを2個と小さな肉マンのような物を4つピックアップした。あとはコーヒーだ。
コーヒーはちょっと濃すぎるかな。

朝食を食べ終わり、部屋に戻って出発の準備。
記念にレターセットやビニールのバッグをもらって帰る。
中国のホテルはホテルの名前の入ったバッグがあるからいいな。

8時ちょっと前、ロビーに行くとみんなバスに乗りこんでいた。やっぱり冷えるな。
さて、これから今日一日は九塞溝へ向けて移動だ。
そして8時ちょうどにバスは出発した。
空は曇り空。さすが1年に250日曇りと言う成都。

途中李白記念館を見学。李白はこの四川省の出身だったのか。
一通りガイドさんの説明を聞いて見て回った。
帰りにお土産屋で漢詩の文庫本を1冊買った。16元でまけてくれなかった。
バスに戻り漢詩を読んでいると、高校の漢文の教科書に出てきた詩もあった。懐かしいなあ。

バスが走りだすと本を読んでいるどころではない。
中国特有のコンクリート舗装の悪路に加えクッションの悪いサス。
こんなので本でも読んでいたら一発で酔ってしまう。
その前に活字を追うこともできないかな。

その先は単調な田舎道を延々と走る。いつのまにか夢の世界へ吸いこまれた。
しばらくして昼食のレストランに近付いた。なぜかこの辺りは中央分離帯のある片側2車線。
レストランは左側なので、少し先をUターンする、のが普通だ。
しかしここは中国。遥か手前から対向車線を走ってくるバスがいる。それも何台も続けて。
なんだよ、あのバス。反則だ。しかしよく考えると、ここに規則なんてあったのだろうか。

そこは「山珍王」というレストラン。山菜料理の王様という意味なのかな。
出てきた料理は通常の中華。一品づつ皿に盛ってあり、円卓で食べる。
しかしこの食べ方、中国当局がSARSの蔓延防止のため禁止したんじゃなかったけ?
コップもなんだか薄汚いし、箸も半乾きのようだ。これじゃSARSも感染が広がるよ。
でも料理は美味しかった。

早めに食べ終わったので、僕は外に出て露天を見て回った。
甘栗や焼きいも、それにフルーツ類が主だ。
僕は甘栗が食べたくなったので、いくらかと聞いてみたが8元と言っているようだ。
しかし小銭が5元しかないというと、その分だけ天秤はかりで測って見せた。
規定量よりたくさん入っているように見せるため、栗のほうが下がるようにしているが、
そんなことは関係ない。分銅の位置が問題だ。しかしこれは僕にはわからない。
まあ5元といえば75円くらい。日本で買うと500円はする量だ。まあいいか。

その後、僕が栗を食べているのを見た他の人達も買い始めた。
そこは後発部隊の有利さだ。相場がわかったのでより多く入れさせている。
中には2元しか無いといって強引に5元分の栗を買った人がいた。これは強兵だ。

レストランを出て次に向かったのが平武県の報恩寺。5分ほどで到着。
そこは北京の広場を真似て作ったようなお寺だ。お線香のいい匂いが漂ってきた。
中にはたくさんの仏像や観音像があったが僕にはよくわからない。
奈良や京都にあるそれとほとんど区別がつかなかった。
でもお寺の中を見て歩くのは僕は好きだ。
いつのまにか雲が切れ、青空が広がった。上着を着ていると暑くなってきた。

報恩寺を後にし、一路九塞溝を目指す。まだ200キロほどはあるだろう。
ここからはワインディングの山岳路。所々路面に穴が開いていたり落石があったり。
うとうとしているとカーブでガラスに頭をぶつけて起きる。その繰り返し。
おそろしく高い峠に向かって山腹を行ったり来たりして標高を稼いでいく。
よくこんな道作ったかと思うよ。バスはひたすらワインディングを登っていく。
路肩には雪が残っていた。

どれくらい経ったころだろうか。バスは峠を越え、目の前に大パノラマが広がった。
バスはそこで臨時停車。ここは3300メートルの峠。バスから降りるとやっぱり寒かった。
ここが九塞溝の入口、といってもまだ2時間以上かかるという。
そこで記念写真を撮ってバスに戻った。
この峠がこんなに晴れているのは珍しいという。他にも数台のバスが止まっていた。

今度は下りのワインディング。相変わらず道は悪い。
だいぶ下の方に下ったころ、紅葉がきれいになってきた。
というのも標高の高いところは針葉樹ばかりなのだ。

そしてバスはパーキングのような所に止まりトイレ休憩。このあたりのトイレチップは5角(0.5元)だ。
しかしあちこちに「加水」って書いてあったけど何だろう。
するとドライバーがホースを引っ張ってきてホイルに水をかけた。
その瞬間、ルーフまで達するくらいの水蒸気が上がった。おいおい、よくフェードしなかったな。
そういえばブレーキが焼けた時の独特の匂いがする。大丈夫かな。
加水って、ラジエターに水を補給するって意味なのかな。それともブレーキを冷やす水?
だからこの辺りはトイレ兼加水所がたくさんあるんだな。

ブレーキも冷えたようなので出発。深い谷の川沿いを走っていく。
しばらくすると辺りはだんだん暗くなってきた。
でもこっちの車はなかなかライトをつけない。真っ暗にならないとつけないようだ。

ちょっとした街を抜け、バスは再び田舎道へ。いつのまにか辺りは真っ暗。
そして出発から11時間半。ようやく今日のホテル九塞溝国際大酒店に到着。
んんっ、なんだこの巨大なホテル。こんな山奥に。それも5つ星だ。
中国で5つ星のホテルなんて始めた。

ルームキーを受け取り部屋を探すがなかなかみつからない。
おかしいなあ、僕の部屋の番号が飛んでいる。なんでだ?
よくみると部屋番号は偶数ばかり。奇数はどこか別のエリアにあるようだ。

そしてようやく部屋を見つけた。ルームキーは非接触型のICカード。これはすごい。
早速部屋に入り内装を観察。部屋は広く快適。テレビはCNNも映る。
でもあまりゆっくりしていられない。10分後に集合して夕食に行く。
行く、といっても同じ敷地内なのだが建物が別。とにかく敷地が広いので歩いて5分はかかる。

夕食はバイキング。5つ星にしてはメニューが少ないな。
でもこんな山奥じゃそれも仕方がないのかな。
僕はチャーハンをメインに適当にピックアップ。
もう1つの皿はケーキでいっぱいになった。ケーキ食べ放題だ。
でもあまり食べすぎるとよくないな。エジプトの二の舞にはなりたくない。
適当に切り上げて部屋に戻りバスタブにお湯を入れた。

しかし全然お湯が溜まらない。栓の閉め方もよくわからない。
何回か施行錯誤するがどうしてもダメだ。栓を回してみると抜けたので見てみた。
すると1回押すとロックして、もう一度押すと解除になるようになっている。
しかしこのロックが壊れている。これじゃお湯が溜められないじゃないか。
星一つ没収だ、と言いたくなる。

さてどうしたもんか。添乗員の部屋に電話しても出ない。まだレストランだろう。
といってフロントにかけても中国語で応対されたら困るしな。
まあいいや、その辺のビニール袋を詰めておこう。そしてお湯を全開にした。

お湯を入れている間、洗濯をした。荷物を減らすため着替えを少なくしたからな。

一応なんとかお湯は溜まったが、やっぱり少しづつ抜けていく。
明日もここに連泊なので、朝苦情を言って直してもらおう。

明日は念願の九塞溝だ。ゆっくり休んで明日に備えよう。

本日の歩数:10171歩(バスのクッションのあまりの悪さのため誤動作の可能性大)
九塞溝国際大酒店泊 3347号室 ★★★★★
JIUZHAIGOU INTERNATIONAL HOTEL

さあ、中国へ! 2003,10,19
今朝は6時前、寒くて目が覚めた。やっぱり夏用の掛け布団1枚じゃ寒いな。
いつのまにか眠ってしまい、6時半に目覚ましのアラームで目が覚めた。

朝食の後、ゆっくりと出発の準備。それにしても今日はいい天気だ。雲一つ無いよ。
パッキングは昨日のうちに終っているのでスーツケースをロックしてベルトをかけるだけ。
しかし重い。4リットルの水がかなり効いているな。20キロくらいあるんじゃないか。
あとは機内持ち込みの荷物を小さめのDパックに詰めた。これでOK.

8時前、家を出た。今日は日曜日だし東名の集中工事も終っている。
通勤ラッシュもないので大井松田まで下道で行こう。
農免道路を北上、御殿場インターの脇道を通り小山高校の前を通過。
そして県境あたりでR246バイパスに出た。予想通りここまでは渋滞はなかった。
その先も交通量は少なく、大井松田インター手前で給油して、9時前には東名に乗った。

交通情報でも進行方向にはほとんど渋滞の情報は無い。
用賀料金所で若干の混雑はあったが渋滞というほどでもなかった。

これじゃ早く着きすぎるな。天気もいいし、東京見物をしていこう。
雨上がりで空気が洗われ澄んでいる。それに快晴の空、トラックもほとんどいない。
これだけ条件が揃うのも珍しい。

3号線から都心環状線の内回りに乗り11号レインボーブリッジを渡った。
久しぶりにこの橋を渡ったな。遠くまで見渡せてほんとうにきれいだ。
それから湾岸線を通り、中央環状線を北上、6号を経由して再び湾岸線に。
今度は反対側からレインボーブリッジを渡り、環状線外回りに乗って箱崎まで来た。
もう1周回ろうかとも思ったけどそろそろ行かないとな。7号に乗って成田を目指した。

京葉道、東関道も順調。11時過ぎ酒々井パーキングに到着。
そこで昼食を食べたから12時過ぎ、パーキングを出た。
そして12時半過ぎにUSAパーキングに到着。成田空港には1時ころ着いた。

しばらく待ってから航空券を受け取りチェックイン。
座席範囲の指定が無いというので、非常口座席を指定した。
カウンターの人は色々と調べてキーボードで何か打ちこんだ。
多分非常口の座席番号を調べているんだろうな。非常口座席は広くていいんだよな。

しばらく画面を見つめて何かチェックしている。何だろうな、やっぱりもう埋まっているのかな。
すると「非常口座席は空いているのですが、航空会社の決まりで中国語か英語が話せることが必要です」
とのことだ。うーん、どちらも自信ないしな。こんな決まりがあったとは知らなかった。
仕方ない、今回は諦めるか。非常口座席に座るには英語の勉強をしないとダメだ。
とりあえず窓側の席を確保した。

そして2時に指定の場所に集合。参加者は全部で14人。僕が一番年下だ。
というより添乗員と僕以外は全員60歳以上みたいだ。

一通り説明を聞いた後出国審査に向かったが異常に混んでいる。
これじゃ時間がかかるな。北の方へ行くか。というわけで北側から入ることにした。
しかしこっちも混んでいる。まあ南よりはちょっとはいいけど。
やっぱり日曜日だから混んでいるのかな。
出国審査を終えるとそのままC-83搭乗口へと向かった。

3時になると時間通り搭乗が開始された。でもなんだか様子が変だ。
待合室で待っている人が異常に少ない。なんだなんだ、搭乗口を間違えたかな。
いや、やっぱり間違えないな。成都行きはこんなに乗客が少ないのか。
僕がトイレにいって戻ってきたら、待っている人がもう誰もいない。
どうやら機材はB-757のようだ。日本には無い機材だな。
B-737の胴体を伸ばしただけのような機材でちょっと頼りない。

ボーディングブリッジを歩いていくと、後にはもう3人しかいない。これで全部か。
機に乗りこむと空いている。こんなガラガラなのは初めてだ。もちろん満席よりはずっといい。
座席配列は737と同じ3−3。僕は6Aの席だったが横には誰も来なかった。
さらに前後にも誰もいないので、リクライニングも気を使わないでいい。

驚くべきことに定刻の15分前にはドアが閉まり、10分前には移動を開始した。
へえーっ、こんなこともあるんだなあ。遅れるのが当たり前だと思ってたけど。
B-757は双発の小型機なので新滑走からの離陸だ。
C-83搭乗口から新滑走路まではすぐ近く。すぐに滑走路に到着しそのまま離陸。
おおーっ、定刻前に離陸したのも初めてだよ。

シートポケットに出入国カードを探したが見当たらない。
どうやら航空小姐にいわないともらえないようだ。空港にもあるけどその場で書くのは面倒だ。
僕は前回使わなかったカードを持ってきたからいいけど。

今日は天気がいいので下が良く見える。
アクアラインの上空では遥か下を飛ぶ国内線の飛行機が見えた。あれは羽田に着陸するんだな。
しばらくは遊覧飛行の気分が味わえた。

離陸から1時間ほど過ぎたころ、下のほうに大きな橋が見えてきた。
なんだ、あの橋は。うーん、あんな大きな吊り橋があるのはどの辺りだろう。
浜名湖じゃないとすると…、もしかして明石海峡大橋かな。
えっ、もうそんな所まで来ているのか。

しばらくすると小さな島々が見えてきた。そうか、瀬戸内海だ。
おっ、あの島なんだか見覚えがあるぞ。そうだ、豊島(てしま)だ。その隣は直島だ。
何年か前に、あの産業廃棄物を視察しに行った記憶がある。単に見に行っただけだけど。

するとあのちょっと大きめの島は小豆島だな。
その先には瀬戸大橋も見えてきた。遠くには四国の深い山並も望むことができた。
こんなに飛行機から良く見えたのは初めてだよ。国内線でも見たことがない。
でも国内線は瀬戸内海上空は飛ばないのかな。

日本時間16時37分ころ、左上空をJALと思われる機体が通りすぎていった。
地上を見ると、ゆっくり気球に乗っているように見えるけど、
空中ですれ違う飛行機はまるで飛んでいるようだ。実際に飛んでいるんだけど。
ミサイルのような早さで飛んでいった。どうせならもっと近くで見たいな。衝突は困るけど。

ふと機内誌を見ていると、九塞溝の空港が完成し9月28日から飛行機が就航したようだ。
おおっ、発耳だな。日本に入るとこんな情報も入ってこない。
これから九塞溝のツアーのスタイルも変わるだろうな。成都から僅か40分だよ。
バスで9時間も揺られないで済むし、それに冬でも行けるようになる。
冬の九塞溝や黄龍も見てみたいなあ。きっときれいなんだろうな。
でも僕は、車で1日かけて行く、そんな奥地のイメージの方がよかったんだけどな。

機内食を食べ終わると眠くなり、気が着くと日本時間6時過ぎ。
時計を1時間戻し、現地時間に合わせる。
ふと下を見ると、雲の下に地上が見えた。あの蛇行しているのは川だろう。ついに中国大陸だ。

上空の薄い雲の僅か上を飛んでいく。流れていく雲は、まるで砂漠の上を舞う砂のよう。
遥か地平線はオレンジ色に染まり、空は青さを増していく。
この世のものとは思えないほどの美しさだ。

いつしか空はモノトーンに変わり、空には無数の星が輝いていた。
そして現地時間午後7時40分、大きな衝撃と共に成都国際空港に着陸した。
ついに来たな。中国だ。

僕はずっと前方の席だったので、添乗員さんより先に機を降りて先に進んだ。
成都は田舎の空港かと思ったが、なかなかどうして、けっこう広くきれいだった。
ボーディングブリッジでターミナルか、と思ったら階段を降りて地上へ
そして歩いて到着ロビーに入った。なんなんだこれ、普通はバスじゃないか。
でも空港の中を歩けたからいいか。

ドアを通過するとまずは体温検査、その次は検疫、そして入国審査。
どれも問題なく通過。荷物が出てくるのを待っているが他の人は誰も出てこない。
あれっ、早すぎたかな。そういえば奥の方でみんな固まってるな。
そのうちみんな出てきてバスに向かった。やっぱり寒いな。

バスに乗りこみ一路綿陽へ、2時間ほどかかるという。
現地ガイドさんの説明を聞き、夜の高速道路を進む。
すると前方に不気味な紫色の光。なんだ、あれ。
どうやらジャンクションのランプウェイ全体がライトアップされているようだ。
うわーっ、きれいだなあ、まるでテーマパークのようだよ。日本じゃこんなの絶対にないよ。

車内が消灯され、僕もいつのまにか眠ってしまった。
気が付くともう綿陽の市街だった。10時過ぎ、長虹大酒店に到着。

ここは4つ星のホテル。なかなかいい設備だな。でも中国語の放送しか入らない。
夜は外貨両替もできなかった。お湯の温度は申し分ないが出が悪い。
まあいいや、今日は疲れたから早めに休もう。

本日の歩数:3158歩
綿陽市高新区 長虹大酒店泊 647号室 ★★★★ 
CHANGHONG HOTEL

準備完了 2003,10,18
今朝も少し涼しかったな。もう10月も下旬だからな。あの寝苦しかった熱帯夜が懐かしいよ。


昨日の夜、探偵!ナイトスクープという番組を見ようとしたが、どのチャンネルでも放映していない。
友達からおもしろいと聞いて見てみようと思ったのに。
おかしいなあ、テレビ朝日のHPの番組表にも出てるのに。何かスポーツの番組をやってるよ。
チャンネルは間違いなくテレビ朝日系。ニュースステーションからチャンネルを変えてない。
民放じゃ急に番組変更なんて考えられないしな。

どうやら”スポーツパラダイス”という番組らしい。
よく番組を見ていると、サッカーはエスパルスとジュビロ、あとは県内のスポーツばかりだ。
確か週末にはこの番組を良く見るからレギュラー番組のはずだ。
あれっ、もしかしてこれローカル番組?それじゃ静岡にいる限り見られないじゃないか。
HPには全国ネットって書いてあったのに。これじゃ”一部の地域を除き”だ。
だからあんまり聞いたことがなかったんだ。

これじゃ県外に引っ越すか、ケーブルテレビを契約するしかないのかな。
大きいアンテナを立てれば東京の地上波でも拾えるけどね。


今朝は曇り空。朝食の後準備開始。スーツケースに荷物を詰め込んでいく。
向こうは最低気温が4・5度まで下がり、最高気温は15度くらいという。
エジプトや台湾みたいにTシャツだけというわけにはいかない。
トレーナーやジャケットが必要だ。それに長ズボンじゃないとな。

トレーナーはあるけど石垣で買ったヤツだな。あれはあんまり気に入ってないんだよな。
ただ安いから買ったんで。それじゃちょっと買いにいこうかな。
10時を過ぎたので近くのカジュアルの店に出かけた。雨が降ってきたようだ。
そこは大手紳士服販売店の系列会社で、僕の好きなデザインの服がたくさんある。それに安い。

店に入ると土日限定の売り出しをやっていた。
僕の好きな類のデザインがいっぱいあって迷ってしまう。
ここは同じ種類の服を2枚買うと、2枚目がすごく安くなる。
1枚1500円なのに2枚だと1980円。おそらく2枚買わせる事を前提に値段を設定しているんだろう。
1枚だけ買うと損なような気がしてつい2枚ずつ買ってしまう。うまくハメられている。
僕はトレーナーとシャツをそれぞれ2枚ずつ買ったら1000円分の割引券をくれた。
11月いっぱいまで使えるのでまた来よう。店の策略にまたハメられそうだ。

近くの公園に車を止めて、缶コーヒーを飲みながら他に必要な物がないか考えた。
海外には今年になって6回行っているので必要な物はもう一通り揃っている。
とりあえずこれだけでいいだろう。そして少し休んでから家に戻った。

アロマを楽しみながらパッキング再開。やっぱり冬だと着替えが嵩張るな。
向こうで洗濯することにして着替えはできるだけ減らそう。
連泊は1回しかないけど、いざとなったらドライヤーで強制急速乾燥だ。
お土産などの買い物をして荷物が増えたら向こうでバッグを買えばいいな。
結局ミネラルウォーターは2本、4リットル持っていくことにした。

とりあえず準備完了。今シーズン日本シリーズを見られるのは今日が最初で最後かな。
帰ってきたころには決着がついているのかな。

↓ 友達からもらった”メタキョロちゃん”
↓ 頭の中のタンクにチョコボールを入れて、頭を押さえると嘴から出てくる。

秋のささやき 2003,10,17
今朝は冷えたなあ。この秋一番の冷え込みで、三島の最低気温は9.5度まで下がったよ。
目が覚めると、昨日ほどじゃないけど外が明るかった。カーテンを開け外を見ると薄曇り。

朝食を食べた後、しばらくしてメジャーリーグの放送が始まった。
今まではそれほど興味も無かったけど、松井がヤンキースに入ってから見るようになった。
お昼を過ぎてもまだ放送が続いていた。

昼食の後、車を出して沼津の山の中腹にある、見晴らしのいい公園に車を止めてテレビを見ていた。
最後は劇的なサヨナラホームランだったな。松井があんなに喜んでる姿は初めて見たよ。

帰りに2リットル入りのミネラルウォーターを3本買ってきた。
ラジオを聞いていたら、エジプトに行ったときの腹痛の原因は水とほぼ判明した。
ただ単純に水だけじゃなくて、食べ物とか気温とか緊張とかもあるらしいけど。

向こうの水は超硬水で、その中に含まれている硫酸マグネシウム(MgSO4)が原因らしい。
調べてみると、このMgSO4は便秘薬や下剤に使われているという。
このミネラルウォーターを飲むと、日本人の半数は下痢を起こすという。
そこで飲料水を日本から持って行こうと考えたのだ。

家に戻り、以前中国から持ち帰ったミネラルウォーターのボトルを見てみた。
するとよく読めないのだが”硫酸”という文字は確認できた。
通常水に溶けている硫酸イオンといえば、ほとんどマグネシウムと対になっているからな。
たぶんこれも硫酸マグネシウムに違いない。

しかし6リットルといえば6キログラムになる。これがかなり嵩張るうえに重たい。
全部持っていくのは不可能と判明した。でも飲めば減るしな。少なくとも増えることは無い。
スーツケースの隙間に詰め込めるだけ詰め込んでいこう。

最近車から降りるとき電撃ショックを感じるようになった。静電気だ。
そんな時期になったんだんあ。去年の今ごろは九州にいたんだよな。
一年が過ぎるのがとても早く感じるよ。

ファイルを整理 2003,10,16
朝目が覚めると外が異常に明るい。カーテンを開けて外を見ると久しぶりの太陽だ。
やっぱり青空を見るとすっきりとするよ。

朝食を食べに1階に下りたが今日はみんな出かけていて家に誰もいない。
コーヒーを沸かし、昨日買っておいたパンで朝食にした。

僕は旅行に行ったときの日程表や、旅先でもらったパンフレットなどを
プラスチックのファイルケースに入れて保存している。
時々開けてみると、そのときの記憶が鮮明に蘇えってくる。

それがだんだん増えてきて、どれがどれだかわからなくなってきた。
これは見出しを付けないとダメだな。パソコンで作ろうか。
しかし適当なシールが見つからない。ちょっと買いに行こうかな。

車を出して御殿場のパソコンショップに出かけた。
いつもはフリーソフト対応のA-ONEのプリンタラベルを使っているのだが適当なのが無い。
よく探すとエレコムのなまえラベルでちょうどいい大きさの物があったのでそれを買った。

家に戻りA-ONEのソフトで印刷しようかと思ったが、対応する用紙が出てこない。
まあ違うメーカーだから仕方ないな。自分で設定しようか、と試行錯誤するができない。
どうやっても新規の用紙の設定どころか既存用紙の編集すらできない。
やっぱりフリーソフトは同メーカーの用紙しか使えないようだ。

エレコムのラベルの説明書には”パソコンとプリンターで簡単につくれる”と書いてあるが
ソフトが無いと作れないじゃないか。これは不当表示だ。強いて言うと電気も必要だ。
そんなことを言っても始まらないので打開策を考える。

よく見ると、”ラベルマイティー”対応と表示してあった。
調べてみると”ラベルマイティー”はフリーソフトじゃないな。
再び近所のパソコンショップに行くと、スターターキット付きのラベルが売っていた。
1200円ほどか、まあいいや買っていこう。というわけでソフトは手に入った。

家に戻りパソコンにインストールしたが、このソフトは機能が制限されている。
正規品は5000円くらいするからな。まあ最低限の機能は使えるからいいか。
そして色分けし、統一したフォントで作ったラベルを貼り付けたらすっきりした。

テレビを見ていると、中国の有人宇宙船が無事に帰還したニュースが入ってきた。
昨日の発射地点は雪が降っていたような気がしたな。

そういえばもうすぐ中国に出発だ。向こうは寒いのかな。そろそろ準備しなきゃ。

地震発生 2003,10,15
昨日は日記帳になかなかアクセスできずにアップしたのは今日になって。
最初DNSの認識が薄く、それを理解すると簡単に問題は解決できました。
原因は日記帳の運営会社じゃなくて、加入しているプロバイダーが原因だったのだ。
プロバイダーのサーバーに、日記帳の旧サーバーの情報が残っていて
それがクリヤーされるまでは、何度リロードしても、キャッシュを消しても無駄だったのだ。
運営会社の掲示板には苦情の書き込みがぎっしり。もうちょっと冷静に考えることが必要だ。

そこで誰かが気がついたのがプロキシ。
なるほど、海外プロキシには日記帳がキャッシュに残っている可能性は極めて低い。
海外プロキシを経由させればよかったのだ。
でもこれに気付いたのは日付が変わってTHNのDNSがクリヤーされた後だった。

原因がなかなかわからず夜更かししてしまったので起きたのが7時過ぎ。
今日も天気がよくないなあ。少し雨も降ってるよ。

朝食を食べた後、母を駅まで送っていった。2・3日東京の実家に行くため
その間自分で食事の準備をしなければならない。といっても弁当を買ってくれば済むのだが。

家に戻り、個人情報が記されたDM類を処分。全てシュレッダーにかけた。
そして部屋全体を掃除機がけした。これでいいだろう。
でもちょっと気を抜くとすぐにまた散らかってしまう。こまめに片付けないとダメだな。

お昼過ぎ、弁当を買いに家を出ると、沼津の方は明るい。こっちは厚い雲なのに。
ちょっと行ってみたくなって給油ついでに車を走らせた。
沼津市内に入るとやっぱり晴れていた。10キロくらいしか離れてないのになあ。

家に戻り、しばらくすると突然揺れを感じた。おっ、地震だ。
冷静に揺れを観測する。んんっ、この揺れは直近じゃないな、でもそれほど遠くじゃない。
僕は揺れの感じで震源のだいたいの距離や深さを推測できるようになった。

静岡県の、それも東部地区に住んでいると地震に関して敏感になる。
今は伊東沖の群発地震が収まっているからいいが、アレは数年おきにやってくる。
アレが来ると、本当にノイローゼになっちゃよ。数分おきに揺れて、時々大きいヤツもくる。

ここは東海地震の強化地域にも指定されていて、さらにウチは急傾斜危険地域でもある。
だからちょっとでも揺れると気がきじゃないんだよ。津波の心配はないんだけど。

夕方、小物を整理しているとアロマオイルが4本ほど出てきた。
これは今年の1月ころ、石垣島でキャンプしている時にテントで使っていたヤツだ。
懐かしいなあ。久しぶりにちょっと使ってみようか。
近くで台は見つかったけど、肝心なキャンドルがみつからない。
車庫に行けばあるんだけどな、でもめんどうだ。

そのまま数滴垂らしてみると、すうーっといい香りが広がった。
以前インドで買ってきたお香を使ったら、強烈過ぎて僕には合わなかった。
服やら布団に匂いがついてしまったし。
でもアロマならいいな。

キャンドルは100円ショップに行けば10個入りで売ってるけど。
そういえば台湾の10元ショップにも売っていたな。あっちなら35円だった。
今度キャンドルを使ってみよう。

明日は天気よくなりそうだな。久しぶりの青空を見たいな。

あと少し 2003,10,14
今朝は冷えたなあ。ちょっと寒いって感じだったよ。天気は一日雨の予報。

今日は早めに起きて朝食を食べ、8時半には家を出て沼津のハローワークに向かった。
この時間だとまだ道が混んでいる。到着まで40分ほどかかってしまった。
でも時間内に到着して手続きを済ませた。
今月で失業保険も終わりなので、そろそろ仕事をしないと。
1年もあちこち旅して回ったんで、もういいかな。
どこかでピリオドを打たないと、石垣で沈没してしまいそうだ。

家に戻り昨日塗装した板を確認すると完全に乾いていた。
しかし所々薄いところがあったので、ラッカーを上塗りした。ラッカーならすぐ乾くし。
乾くのを待って部屋に持ち込み早速取り付け開始。まずステーを先に付ける。
それから乗せてみると、計算通りぴったりと柱の間に収まった。
そこで電動ドライバーで木ネジを打ち込んで完成。これで収納スペースができた。

とりあえず、置き場所が無く床に置いてあった物を乗せてみるた。
でもなんとなくゴチャゴチャが上に移っただけで、片付いたような気がしない。
それにこれじゃ地震の時みんな落ちてきてしまう。直に置くのはダメだ。

お昼になったので、弁当を買いに行くついでにダイソーに寄ってトレーを買ってきた。
これに物を入れればいいだろう。でもまだ完全じゃないな。

夕方、なにかいい物はないかなあ、と思い近所のホームセンターに行ってみた。
すると白いカラーボックスが975円。これは使えそうだな、それに安いし。
この値段は今日までなので、とりあえず1個買って帰ろう。

他にも薄型の引き出し型の押入れ収納ボックスがあった。
この薄さならボックスを置いても布団が入るな。でもこれが2個並ぶかな。
一度家に戻り、押入れの寸法を測るとちょうどぴったり。
まあ押し入れように設計しているんだから当然と言えば当然だけど。
でも押入れは引き戸だから、ぴったりだと片方蓋が開かなくなっちゃうな。
そいえば巾も2種類あったな。ナローとワイドと1個ずつ置けばちょうどいい。

再びホームセンターに行き収納ボックスをGET。ナロータイプは最後の1個だった。
押入れに入れてみるとちょうどいい感じ。これで収納スペース不足は解消された。
あとは小物類を整理して収納すれば終わりだ。んんっ、ここまで3日もかかったな。

今日は気温が上がらず寒かったな。北海道じゃ雪が降ったって言ってたし。
そろそろストーブを引っ張り出そうかな。

9時を過ぎたので日記帳をアップしようとしたけどアクセスできない。
キャシュをクリヤーしてもつながらないのでプロバイダーのDNSの問題だろう。
それじゃどうにもならんな。プロバイダーのDNSがクリヤーされるのを待つしかないか。

日付が変わるとクリヤーされたのか、アクセス可能となったのでアップしました。

棚を作ろう 2003,10,13
夜中に何度か目が覚めたな。すごい雨と風の音だった。
その雨が朝まで降ったり止んだり。時折強烈に降ってくる。
そして昨日と同様気温も湿度も高く蒸し暑い。

朝食を食べた後、母が電話の調子が悪いというので調査開始。全然かけられないと言う。
僕の部屋の電話は別回線なので、かけてみるがビジートーン(話中音)。なぜだ?
114に電話して調査すると、受話器が上がっているということらしい。

おかしいなあ、電話機が壊れたかな、と思って僕の部屋の回線に接続すると正常に作動する。
そうなると配線のどこかに障害が発生したな。これはちょっと面倒だ。
NTTの工事料金は高いので、僕が配線を増設したのだ。その分岐の先端の数は4箇所。
配線を表面に出さないようにするため全て天井裏や壁裏を通してある。まいったなあ。
それにしてもなぜ急におかしくなったんだろう。雷も鳴ってなかったし。

もしかして…と思い、今は物置になっている庭のプレハブを見に行った。
すると枝打ちした枝が電話の線に引っかかって伸びきっている。
これで引っ張られて配線の先端がショートしたかな。
その配線の根元を切断したら正常に作動するようになった。未明の風が原因か。
今は家の電話は全てコードレスになっているので配線はもう必要ない。外してしまおう。

その後昨日からの作業続行。でもやっぱり収納スペース不足だ。
そうだ、壁の上の方に棚を作ろう。そういえば車庫にベニヤ板がたくさんあったな。
さっそく車庫を調べに行くと、偶然にもちょうどいい長さだ。
でも何年も放置してあったので、埃が積もり、所々カビも生えている。
10枚ほどあったので、程度のいい物を選び出し、ペーパー掛けした。
そして寸法を測り、干渉するコーナー部分をジグソーでカットした。
これに色を塗ればいいだろう。とりあえずこの前の残ったグレーの塗料で下塗りだな。

下塗りを終え、御殿場のホームセンターに上塗り塗料とステーを買いに行った。
戻ってきてから1回目の上塗り。天気が悪いのでなかなか乾かないな。
乾くまで部屋を片付けるとするか。

もう、こうなったらどんどん捨てよう。まずパソコンのCD-R。
パソコン初心者のころ、なんでもかんでもコピーとバックアップを取り
引き出しに入れ切れないくらいの量がある。これを処分すればスペースが空くな。
それに4倍でしか書き込みのできないCD-RWなんてもう要らないな。これも捨てよう。

ヤバいデータが残っていると困るので、全て2つに割って処分。手が痛くなった。
これで引き出しが1段空になった。今度は押入れの物入れ。
何年も前に買ってから、一回も着ていない袋入りのポロシャツが5枚も出てきた。
何枚かセットになっていたのを買ってきて、その中で気に入らないのが残っていたのだ。
よし、これも処分。なぜか賞味期限切れのカップ焼きそばも出てきた。何だこりゃっ。

外を見ると、雨風が朝にも増して強くなってきた。まるで台風のようだ。
ちょっと様子を見に行くか。車を出して沼津の海岸を見に行った。
防波堤の上に車を乗り上げると、おおっ、すごいな。
海からの風で波が高く、ウサギが跳ねまくっている。すごい迫力だ。
でも波が砕けて霧状になり、それが車に降りかかってくる。一瞬にして窓が曇る。
こりゃたまらん。すぐに防波堤から車を下ろした。

家に戻ってくると雨も上がり風も止んだ。2度目の上塗りをして部屋に戻った。
だいぶきれいになってきたな。あと棚ができれば片付くだろう。
明日の朝までには塗料が乾くだろうから作業はそれまで中断だ。

通路を開設 2003,10,12
今日は朝から曇り空。時折雨も降っている。
でも南風が吹き込んでいるのか気温は高く蒸し暑く感じる。

こういうときは出かけてもしょうがないな。ちょっと部屋を片付けよう。
いつのまにか足の踏み場もないほど散らかってしまったな。いったいなぜだろう。
まず部屋を見回し、何があるのか確かめてみた。

まず目についたのがスーツケース。これが一番巾をきかせている。
でも立てているのでそれほどの面積は占用していない。他には何があるんだろう。

よく見るとバッグ類がたくさんあるな。いや、あり過ぎる。
ツーリングに使う大きなドラムバッグとスポーツバッグ、この前買ったソフトキャリー。
まだある。45リットルのDパック。他にも小型のDパックが2個もある。
さらにカメラやレンズ類を入れるジュラルミン製の四角いカメラケース。
よく見るとアタッシュケースも2つあった。
他にも石垣から送り返した大きな段ボール箱が3個。中にはキャンプ用品が入っている。
キーボードの下には未使用のバイク用のタイヤが2本と燃料タンク。
使わないヘルメットやカセットコンロもある。
それにしてもいろんな物があるな。これじゃゴチャゴチャになるわな。
このままガレージセールができそうだよ。

小物ではあちこちで買ったお土産や怪しいグッズが散在。未開封のダイレクトメール。
ツアー参加したり通信販売を利用すると、毎月送られてくるカタログは意外に嵩張る。
これらには住所や電話番号が記されていたりするので安易に捨てられない。
他にも税金の督促状の類、旅行のガイドブック、小説、楽譜、…数え出したらキリが無い。
しかし状況を把握しているだけでは一向に片付かない。
でもこうなってしまうと何から手を付けていいのかわからなくなる。
以前家を改築した時に、僕の部屋の押入れを1つ壊して窓にしてしまったので
収納スペースが致命的に不足しているのだ。

とりあえず空気清浄機のスイッチを入れ、パソコンの周辺から片付けよう。
昼ころになってようやくパソコンの周囲だけは見られるようになった。
でもまだこれはほんの一部だ。

昼食を食べた後、近くの公園に車を止めてコーヒーを飲みながら休憩。

しばらく休んだ後、家に戻り作業続行。すでに燃えるゴミの袋3つがいっぱいになった。
少し手を付けると懐かしい物や想い出のある物が出てきたりする。
そうなると片付ける手が止まってしまい、全然捗らない。大掃除の時のようだ。

何でもかんでもとっておくからこうなるんだよな。でもなかなか捨てる気になれない。
そこを我慢して思い切って捨てることにしよう。
捨てきれない物はダンボールに詰め込んで封印だ。
すぐには使わないバッグ類は物置に詰め込み、タイヤや部品類は車庫に移動した。

そして夕方になってようやく人が安全に通れる通路が開設された。

夕食の後もテレビを見ながら作業をしていたが効率が悪い。
収納スペースをどうにかしないと根本的な解決にはならないのだ。
もう疲れたから今日はこれで終わり。また明日にしよう。

鳥沼が閉鎖!? 2003,10,11
午前6時半過ぎ目が覚めた。やっぱり日本は寒いな。
なんとなく調子が悪いような気がするな。もしかしてSA○Sか。やばいな。
でも出発する前から少し喉が痛かったような気がするからS○RSじゃないだろう。
もしそうでも台湾で買ってきたSARS禁止のマスクをすれば大丈夫。なわけないか。

朝食を食べた後、HPのアップ開始。
10時になったので、梱包資材を買いに行った。
梱包を終え、郵便局に行くと窓口が閉まっている。あれっ、土曜日は休みだったかな。
でもインターホンで局員の人を呼ぶと、小さな休日用の窓口で受け付けているという。
ああよかった。月曜日も祝日だから、今日休みだったら火曜日になってしまうところだったよ。

やっぱり調子が良くないな。お昼を食べた後、しばらく車を止めて休んでいた。
今日は早めに家に戻ろう。3時過ぎ、部屋に戻り休んでいた。
旅行から帰ってくると、部屋の中がごちゃごちゃになってしまう。
早めに片付ければいいんだけど、放っておくと夜中に踏みつけてびっくりすることがある。

夕食の後、ネットをしていると衝撃的なニュースが舞い込んできた。
北海道の鳥沼キャンプ場が今シーズン限りで閉鎖されるというのだ。いったいなんで?
鳥沼といえば、「北の鳥沼・南の米原」と言われるほどフリーのライダー達には聖地であったのに。
特に鳥沼は無料でよかったのにな。僕も夏に行ったら何人もの米原キャンパーと再会したし。
残念で仕方ない。米原も隣が住宅街になってしまったし。いつまで持つか…。

今日は早めに寝よう。


台湾はいいな 2003,10,10
現地時間、午前5時50分目が覚めた。
テレビをつけると何やらテレビショッピングのようだ。
しかし身長が伸びるクリームとか胸が大きくなるローションとか、かなり怪しい物ばかりだ。
日本じゃとてもじゃないが放送できないだろう。
片手に塗って5分ほどで指が5ミリくらい伸び、出演者はみんな喜んでいる。
それにしても60日で身長が4.5センチも伸びたというのは本当だろうか。それも足だけ。

バスタブにお湯を入れていると、突然近くで強烈な鐘の音が鳴り響いた。なんだなんだ。
時計を見るとちょうど6時。これじゃとても寝てられないよ。毎日鳴らしてるのかな。
でも昨日は気付かなかったな。
よく考えると今日は10月10日、台湾の建国記念日だ。それだからかな。

その後ゆっくりお湯に浸かって目を覚ました。
出発まで時間があるからそれまでにちょっと買い物に行きたいな。でもまだ早いな。
しばらくテレビを見て過ごしていた。

9時前、そろそろ店も開くころだろうと思いホテルを出た。
外へ出ると強烈な日差し。目を開けていられないくらい。黒のTシャツは間違いだったか。
でもこれが台湾だ。できるだけ日陰を選んで歩いて通りに出た。

通りに出ると何やらものものしい雰囲気。警察官がそこらじゅうにいる。
なにか建国記念日の行事でもあるのかな。そういえばここは台湾の首都なんだよな。

さて昨日行った市場に行ってみよう。しかし場所が良くわからなくなった。
と言うか、店が何もないのだ。昨夜はあんなに賑やかだったのに。
屋台は1つもなく、みんなどこへ行ってしまったのだろう。
9時じゃまだ開店していないようだ。

それじゃ仕方ない。台北駅の近くの問屋街に行ってみるか。
10分ほど歩いて到着したが、ほとんど店が開いていない。
周囲を歩いてみたが、開いているのはほんの数えるほどだけ。
もしかして今日は建国記念日だから休みなのかな。

諦めて台北駅の地下街に向かった。さすがに地下街ならやっているだろう。
階段を下り、地下街に入るが何か閑散としていて様子がおかしい。
エスカレーターも止まったままだし店は1軒も開いていない。
それに地下街の灯りもほとんど消され、非常灯だけがついているような感じだ。
なんなんだ、いったい。もう9時半だよ。ここは夜中より朝の方が怖いよ。
暗い地下街を自転車で走りまわるお巡りさんには思わず笑いがこみあげてきた。

ダメだこりゃ。台湾はやっぱり夜の街だよ。この街はまだ眠っているんだな。
仕方なくMRTのホームに向かい、西門駅に戻って来た。
駅前の繁華街もほとんど開いていない。かろうじてコンビニだけは営業していた。
僕はコンビニに行き、日本のお菓子の台湾版みたいのを買い集めた。
そしてホテルに戻りシャワーを浴びた。

それにしてもいい天気だ。台湾に来て最高の天気だよ。帰る日に皮肉なもんだなあ。
でも台湾で、あの強烈な真夏の太陽を見られただけでもよかったかな。また来ればいいし。
その暑さで下着は汗びっしょり。おととい洗濯しておいてよかったよ。

パッキングを済ませ、時間までテレビをみながらまったり。
そして10時30分を過ぎたのでロビーに下りた。

迎えの人はすでに到着していて、僕が1日で台湾を1周したと言ったら驚いていた。
そしてもう一人も下りてきて車に乗りこんだ。
来た時は6人だったけど帰りは2人だけ。他の人たちは延泊しているようだ。

途中DFSに寄り、友達に送るタバコを買った。
少し時間があったので、隣の全家便利商店で1個10元のハイチューなどを10個買った。
そして時間になり、再び車に乗りこんで空港に向かった。

今日は建国記念日なので、空港までの高速道路が渋滞するらしい。
料金所までは順調に来たが、その先渋滞が始まった。
車は渋滞を避けるため、高速を下り一般道で空港まで行くことになった。

高速の側道のようなところを走り、急なワインディングを抜け高い所に出ると、
下の方に市街地や海が見え、そして工業地帯に出た。
なんかいいなあ、こういう所。台湾の素顔を見ているような感じだよ。

そして12時過ぎに台北国際空港に到着した。
車を降り、カウンターに行きチェックイン。帰りも窓側を指定した。
その後、特にすることもないのですぐに出国審査を受けて、免税品を受け取りに行った。
しかし品物はまだ届いておらず、2時にもう一度来てくれと言われた。

なんだ、街の免税店で買った物がここに届くのか。
僕達は買ってから空港に直行したからまだ届いてないのもまあわかるけど。
もしかしてあの渋滞の影響かな。でも2時じゃ搭乗が始まっているよ。
タバコ1カートンくらい代替品を出してくれればいいのになあ。

一度搭乗待合室に行き日記を作成していた。
そして1時40分を過ぎたので、まだちょっと早いと思ったけど免税店に行ってみた。
しかしカウンターに行き引き替え券を渡すと品物は届いていた。
空港の免税店でも値段は同じだからこっちで買えばよかったかな。今度はそうしよう。
再び搭乗待合室で待っているとアナウンスがあり、使用機材の到着が遅れたため
出発もやや遅れるらしい。だいたい30分くらいの遅れになりそうだ。

そして午後2時20分、搭乗が開始された。
帰りの飛行時間は2時間45分。来た時より25分短い。多分ジェット気流の影響だろう。

CI−018便は定刻から30分ほど遅れて台北国際空港を飛び立った。
しばらくして右旋回すると、はるか下に淡水河が見えた。
そして遠くに台北の市街地も見えた。今度はいつ来られるかな。

機内食を食べた後はすっかり寝てしまった。気がつくと外は真っ暗。
機は着陸態勢に入り、すぐ下には街の明かりが見えてきた。帰ってきたな。
そして新東京国際空港に無事着陸。ボーディングブリッジを通ると涼しい。

入国審査は難なくパスしたが、毎回緊張するのが税関だ。
できるだけ緊張した表情を見せないように、一番近いブースへ進んだ。
今回はお土産は何を買ってきましたか?などと聞かれ、一瞬返答に困ってしまった。
「ほとんどは雑貨です」と答えると、そのバックをここに乗せて下さい、と言われた。
ありゃーっ、荷物を開けろということかな。と思ったが、「どうぞ」、と言われて無事通過。
ああ、よかった。別に課税されたり没収されるような物は持っていないけど。

その後駐車場に行き、車に乗り込んだ。
東関道から京葉道に進み、首都高の箱崎辺りまでは順調だったがその先渋滞。
一旦解消したかと思ったら今度は3号の池尻を頭に環状線の浜崎橋まで渋滞だ。
今度は事故渋滞だな。どれくらいかかるんだろう。

しかし混んではいるものの、止まってしまうことはなくゆっくりと進んで行った。
そして3号線に入ったがどこまで行っても事故車は無かった。もう処理は終わったのかな。
結局三軒茶屋からは快適になり、途中海老名で給油、
中井で夕食を食べて御殿場インターで出た。

御殿場インターは料金所のブースが1つしか開いていないので混んでいる。
でも僕はETCなので車の列を横目にスルーパス。やっぱりETCはいいな。

インターを出て農免道路に入るところで大量の赤色LEDが点滅していた。なんだなんだ。
車を止めると飲酒運転の検問だった。僕はお酒は飲んでいなかったのですぐに通過。
そして10時50分、無事家に着いた。
ああ、楽しかったなあ。今日の2時ころまで台湾にいたなんて、何だか信じられないな。

今回は台湾は2回目だったので、列車やバスに乗るのも比較的楽だったし雰囲気にも慣れていた。
温かくて近くて、そして安く外国に行った気分が味わえる台湾。
まだ手元に3000元ほど残っているのでまた近いうちに行ってみたいな。

やっぱり日本は涼しいね。この気温差で、体調を崩さないようにしないとな。

本日の歩数:6867歩

市場は楽しい 2003,10,9
今日はゆっくり、6時50分に自然に目が覚めた。
バスタブにお湯を入れ、ゆっくり温まってシャワーを浴びた。

それから朝食を食べて準備開始。8時過ぎホテルを出た。
まずMRTの西門駅から中正紀年堂まで行き、そこで乗り換えて台湾医大前で降りた。
そして烏来(ウーライ)行きのバス停を探した。

しばらく通りを北上し、途中を右に曲がった先にバス停はあった。
しかし誰も並んでいない。おかしいなあ、反対側のバス停は人がいっぱいなのに。
10分ほど待っていると、烏来と表示されたバスが北ので手を上げて合図すると
運転手は違う違う、というような感じで手を振って通過してしまった。
なんだ、今のは。回送だったのかな。

それからしばらく待つが、全然バスが来ない。
さっきのバスが通過してからもう10分近く経つぞ。いったいどうなっているのかさっぱりわからない。

それにしてもすごい数のスクーターだ。あちこちにちゃんとバイク用の駐輪スペースもある。
スペースがいっぱいになると、両側にある数台のバイクを少しづつ動かして
自分のスペースを作りだしている。あれじゃ動かされたバイクは出せないよ。
でも出す時は他のバイクを動かせばいいだけのことかな。
スクーターの運転はおそろしく粗く、まるで障害レースをやっているようだ。
中には家族で4人乗りもいるし、荷物満載のヤツもいる。よくあんなに積んだかと思うほど。
それを見ていると思わず笑ってしまうよ。

あの大量のスクーターを見ると、台湾に来たって感じがするよ。
まさにスクーター天国、地獄?の国だなあ。

それから待つこと5分ほどで、こんどこそ本当に烏来行きのバスがやってきた。
ここが終点兼始発なのでみんなここで降り乗客は僕だけ。と思ったらそのまま乗っている人もいた。
烏来は終点なので気が楽だ。運賃64元(約230円)を運賃箱に入れバスに乗りこんだ。
しかし1時間以上乗っているのになんでこんなに運賃が安いんだろう。

車両はそれほど新しくなく、サスペンションもリーフのようで乗り心地はよくない。
バス停のアナウンスは無く、ボタンを押すと次のバス停に止まるようだ。
バス停での乗り降りの時、老人だと完全に止まるが若者だと動いたままだ。危ないなあ。
途中のバス停では突然運転手が降りて、近くのビルに駆け込んだ。
なんだなんだ、もしかしてトイレ?日本じゃ考えられないな。
でもこれが外国に来たって感じがして逆に楽しくなるよ。

しばらくは市街地を走り、40分くらいすると山道になってきた。
ただでさえ乗り心地が悪いのに、さらにスピードを上げエンジンの音が唸りをあげる。
ガイドブックでは1時間半と書いてあったけど1時間とちょっとで烏来に到着。
外は小雨が振っている。あららっ、雨は予定外だったな。
傘をさしながら川沿いを歩いて温泉街に向かった。店はまだあまり開いていない。

まるで日本のような温泉街を抜け、橋の手前でチケットを買う。50元。
川沿いには無料の露天風呂があり、何人か入っているようだ。
天気が良ければ僕も入って行くんだけどな。とりあえず先に進もう。
このあたりの温泉はほとんどが個室になっていて100元前後。露天はあまりないようだ。

橋を渡り、トロッコ乗り場を探すが場所がよくわからない。
まあいいや。行きか帰りは歩こうと思っていたから歩いていこう。

ひなびた温泉街を抜けると犬が放し飼いになっている。それもドーベルマンみたいなヤツが。
いやだなあ、あの犬。通過するスクーターに吠えかかっているよ。
だんだん犬との距離が短くなってきた。ヤツも僕を睨んでいる。
そして数メートルに迫った時、犬が僕に向かって吠えたので、
パッと傘を広げると犬は驚いて及び腰。スタスタと逃げていった。ああ、よかった。

その先、道路の左側は断崖絶壁。怖くて左に寄って歩けない。
それにしても蒸し暑い。Dパックを背負っているので背中は汗びっしょり。
まるで梅雨のような蒸し暑さ。でもこの南国特有の暑さが僕は好きだ。

しばらく歩くと道沿いにトロッコの軌道が見えてきた。おやっ、複線だよ。
人を乗せるトロッコは台湾ではもうここだけしか残っていないという。
すると前からトロッコが走ってきた。ああっ、おもしろそう。ああいうの大好き。

20分ほど歩いて行くと、白糸の滝が見えてきた。なるほど、けっこう迫力がある。
さらに先に進とロープウェイが見えた。よしっ、あれにも乗ろう。
乗り場まで階段を登り、料金を確認すると220元。ちょっと高いなあ。
日本円にすると800円弱でそれほど高くないのだが、こっちの感覚に慣れてきたようだ。
まあいいや、あの滝の上まで行けるし。

窓口でチケットを買ってゴンドラに乗りこんだ。
このロープウェイを作ったのは、どうやら日本の安全索道のようだ。
中国のリフトと違ってまあ安心して乗っていられる。
いつ出発するのかなあ、と思っていると、どうやら人が集まると出発するようだ。
しばらくして座席が埋まるとベルが鳴ってドアが閉まった。

意外にスムーズな発進。それに思ったより急傾斜で迫力がある。
数分で山の駅に到着。ゴンドラを降り、案内板を見ると、どうやらここは遊園地みたいだ。
入場料も含まれているんでそれで高かったんだな。

山側の駅?を出て階段を登っていると雨が強くなってきた。
残念だなあ、晴れていれば森林浴やアスレチックもできて楽しそうなのに。
また今度天気のいい時に来よう。
東屋でパンを食べ、1時間ほど周囲を散策して麓の駅に降りた。

帰りはもちろんトロッコに乗る。
自動販売機があったのでコインを入れようとしたが拒否される。電源が入っていなようだ。
すぐ横に窓口があったので、そこでチケットを買った。片道50元。
トロッコはすでに駅に到着していて座席が埋まるのを待っているようだ。
しばらくして席が埋まると運転手がトロッコを押して動き始めた。
でもなんで押したんだろう。エンジンがあるのに。最初は押さないと動かないのかな。

このトロッコはサスペンションが無いようで、ポイントの衝撃が直に伝わってくる。
カーブではGを感じ、なかなか迫力があって楽しかった。
その先もエンジンをかける様子は無く、結局終点まで惰性で走ってしまった。
ずっと下りだから動力は必要ないのか。それじゃ来る時乗ればよかったかな。まあいいや。

トロッコを降り、小雨の中来た道を戻りバス停に歩いていった。
帰りは新店で降りようと思ったけど来る時わからなかったからな。
新店からMRTに乗り換えても運賃それほどはかわらないし、
面倒だからこのまま台北まで戻ってしまおう。

バスの待合所にはかわいい小猫が2匹いた。雨は上がり青空も見えてきた。
やっぱり亜熱帯の天気は変わりやすいんだなあ。それにここは山岳部だし。

しばらく待つとバスが来たので乗りこんだ。
しかし行き先は台北と表示してあったのに新店までしか行かないという。
やっぱり台湾のバスのシステムはよくわからない。運賃を入れなくてよかった。

それから数分で今度は本当に台北行きのバスが来た。
このバスも運転が荒く、乗り心地は悪い。
途中睡魔に襲われ気がついたらもう市街地だった。そして朝乗ったバス停で降りた。

それじゃ市場に行ってみよう。まず台北駅北の華陰街。問屋街のようだ。
入り組んだ路地に入るとたくさんの店が所狭しと並んでいる。
バッグの店が多く、日本のアニメのキャラ物もある。著作権はどうなっているのだろう。
こういう市場や屋台街は、何も買わなくても見ているだけで楽しいよ。

次は晴光市場。前回来た時泊ったホテルのすぐそばだった。全然気がつかなかったよ。
ここは観光客はまず来ない、地元の人達の市場で食料品から雑貨までいろいろ。
あの派手な色のヤツは何だろう、と思って近付くと女性用の下着だったりする。
思わず笑いがこみあげてきてしまう。
あとで夜市に行くからここで買うのはやめておこう。

台北駅に戻り、地下街を歩いていると、鉄腕アトムとスヌーピーのタオルに目が止まった。
3枚で90元か。安いな。思わず衝動買い。他にドラえもんも買った。
ドラえもんて、こっちだとこう書くのか、なんて思ったりした。
(口多)(口拉)A夢、(フォントが無いので括弧内で1文字)

3時半過ぎ、一度ホテルに戻り休憩。そして5時半ころホテルを出た。
夜市に行くにはまだちょっと早いな。その前に近くの市場に行ってみよう。
ガイドブックから切り取った地図を見ながら10分ほどで到着。おっ、あったあった。
さっそく市場のある路地に入ってみた。

しばらく歩くと今までの市場とはちょっと違う感じだ。ほとんど女性ばかりだ。
それもそのはず、ここはアクセサリーや女性用の衣類や下着ばかり売っている。
んんっ、変なところに入ってきてしまったな。
それにしても派手な色が多いな。台湾の人って派手な色が好きなのかな。

しばらく見て市場を通過し、台北駅に向かった。今度は士林夜市だ。
台北からMRTに乗り15分ほど。駅を出るとすごい人。みんな夜市に向かっている。
前回7月に来た時よりも涼しくて快適。夜になるとそれほど汗もかかない。
まだ6時半なので混雑もそれほどなかった。

今日は前に行かなかった通りに入ってみよう。市場の隅っこまで歩いてみた。
しばらく歩いていると、台湾に来て初めて日本語の会話を聞いた。
やっぱり日本人も来ているんだな。前回はSARSの感染地域の指定解除前だったからな。
他にも英語圏の人の会話も聞こえてきた。それを聞くと少し安心した。

ふと横道に入ると10元均一の店を発見。すぐに駆け込んだ。
10元っていうと約35円だ。ずいぶん安いけど品揃えは豊富だ。
それに日本じゃ見られない怪しげな物がたくさんあり、思わず買いこんでしまった。
でも16個買っても160元だ。

その後あちこちで買い物をし、気がつくと8時半になっていた。2時間も歩いていたのか。
この時間になると、道の真ん中にも店が出て歩くのもままならなくなる。
それでも後悔しないようにと、怪しい物を買い歩いた。
そろそろ帰ろうかな。でも楽しかったなあ。またいつか来よう。

MRTに乗り、台北で乗り換えて西門駅に戻って来た。
ここも若者で賑わっている。朝は閑散としていたのに。
なんかこういうのって楽しいなあ。台湾の人のパワーを感じるよ。

なぜかコーヒーが飲みたくなったので、コンビニで買い物をして9時過ぎ、ホテルに戻って来た。
歩数軽を見ると、なんと2万歩を越えている。今日はかなり歩いたな。
でも心地いい疲労感。疲れより楽しさの方が上回っているんだろう。
ペーパーカップのインスタントコーヒーが、とても美味しく感じられた。

さて明日は10時40分ホテルを出発する。まだちょっと買い物できるかな。

本日の歩数:20156歩

台湾一周列車の旅 2003,10,8
携帯のアラームで目が覚めた。んんっ、もう5時か。
時計を見るとまだ3時じゃないか。おかしいなあ。
携帯は現地時間に直さなかったので、時差を考えて1時間早くセットしたんだが。
あーっ、台湾は−1時間だから、そうか、それじゃ2時間早く鳴ってしまうんだ。

二度寝しようと思ったけど良く寝つけない。
うとうとしていたが、4時半には目が冴えてしまったので起きることにした。
ここのホテルはお湯の温度は申し分無いのだけど水の出が悪い。
そこで昨日はお湯を入れたままにしておいたのだ。
朝はお湯だけを追加すればすぐに入れる。

ゆっくりとお湯に浸かっているとまたアラームが鳴った。今度は何だ。
急いでバスルームから出て確認すると、携帯のアラームだった。
おかしいなあ、なぜ5時にも鳴るんだろう。

それから着替えて準備をし、5時50分、ホテルを出てMRTの西門駅に向かった。
ホテルからは歩いて2分くらい。すぐに到着して切符を買った。
しかしホームに降りると最低限の照明しかついていない。
あれっ、まだ始発前なのかな。やばいな。でも6時になればさすがに動き出すだろう。

6時5分ころ、広告の照明が一斉に点灯した。
そして6時10分、電車が入ってきた。ああよかった。

西門駅からは5・6分で台北駅に到着。そこで台鉄に乗りかえる。
台鉄の駅にはすぐにたどり着いたがどのホームに行けばいいのかわからない。
ちょうど改札の所に駅員がいたので切符を見せると何か言っている。
でも全然わからない。そのうち僕が日本人とわかったのか「サンバン」と教えてくれた。
やれやれ、これでなんとかなるな。とりあえずホームに降りた。

ほぼ定刻に自強1051号が入線してきた。
まだ動いているのにドアが開いている。特急なのに手動ドアなの?

朝早いのに意外に混んでいる。列車に乗りこみ指定の席に行くと誰か座っている。
全席指定なのだけど、”無座票”(日本の立席特急券)があり、空いている席に座ることができる。
座っていた人に指定席券を見せるとすぐに移動してくれた。ここがインドじゃなくてよかった。

列車が動き出すと眠くなりうとうと。外は小雨模様。今日一日列車だからいいかな。
瑞芳駅を過ぎると空いてきた。そして花蓮の手前くらいから晴れ間も見えてきた。
所々海が見える。思わず「おおーっ」と声を上げたくなった。
あの、エメラルドグリーンの海だ。海岸は砂浜、まるで沖縄の海みたいだ。

どうやらほぼ定刻に運行しているようだ。どこかの国とは違うな。
そして12時17分、定刻に台東駅に到着。ホームに降りた。やっぱり暑い。
北回帰線を越えたから、もうここは熱帯なのかな。

とりあえずもうお昼なので、駅の売店(セブンイレブン)で弁当を買って食べた。
周りを見渡すと、多くの人が同じように弁当を買って食べていた。
かなりのボリュームがあって美味しい。これで65元(約230円)は激安だ。

まだ1時間ちょっと時間があるけどどうしようかな。
この駅は新駅(旧駅はもう無いが)なので周囲に何も無い。
駅前にタクシーが20台ほど、そしてレンタカーやレンタバイクの店。
日本人でも貸してくれるようだが違法になる。今日は止めておこう。

バスで市街地へ向かおうとも思ったが、15分から1時間おきに1本になっている。
街に行って帰ってこられなくなったら大変だ。乗り遅れると今日中に帰れない。
駅前の公園の周りを少し散策して駅で待つことにした。

この駅にはなぜか犬が多く、待合室をウロウロしている。みんなおとなしく、怖くはない。
さっきから老人がゴミ箱を開けて何をしているのかと思ったら、残飯を犬にあげていた。
弁当を食べ残した人は、そのまま捨てずに犬に与えている。
そして犬が食べ終わると、他の人がその容器をゴミ箱に捨てた。
なんかのどかで微笑ましい光景だった。

定刻の15分くらい前になって改札が始まった。
今度の列車は日本でいう急行並みの早さだ。でも車両はさっきのよりいいな。今度も窓側。
そして14時27分、定刻に発車した。しかしさっきの汽動車と違って今度は客車だ。
走行時の音は静かだが、加速が悪く減速時の衝撃が大きい。

この区間は山岳部を走っているので景色はいいのだがトンネルが多い。
どうやら単線区間もあるようで、懐かしいタブレットを使っていた。
いつのまにか眠くなりうとうとしていた。

日がだいぶ西に傾いてきた。青空に白い雲。そして鮮やかな緑。
高雄にもほぼ定刻の17時15分に到着した。
ここでも乗り継ぎは45分しかない。ちょっと街を歩きたかったけど時間が無いな。

一度改札を出て、駅前の様子を見てみた。空にはオレンジ色に染まった入道雲。
やっぱりここは台湾だな。大量のスクーターが行き来している。
でも台北と違ってなんとなく街の感じが穏やかな気がした。
しばらく駅前を歩いた後、サンドイッチとハンバーガーを買ってホームで食べた。

時強号の出発時刻、6時が近付くと、周りはすっかり暗くなってきた。
そしてホームも混んできた。そろそろラッシュアワーなのかな。
しかし6時を過ぎても入線してこない。おかしいな、もう定刻を過ぎているのに。
特に放送も入らないし、電光掲示板もそのままなので、気にするほどの事でもないようだ。

6時5分ころ、ようやく列車が入ってきた。この列車が一番きれいで豪華だな。
そしてドアが開いたので列車に乗りこむとまた窓側だった。
偶然かな、それとも昨日の駅の人が気を使って窓側にしてくれたのかな。
いずれにせよ僕にとっては窓側というのが嬉しかった。

朝乗った時から気にはなっていたのだが、前の座席の後面に何かのホルダーがある。
もしかして、と思って1枚余分の切符を挟んでみるとぴったりだ。
休息用と表記してあったのは、ここにさし込んでおけば検札で起こされなくて済むということか。
なるほど、だから夜の列車の分だけこの小さな切符をくれたのか。

6時10分、定刻から10分遅れで自強号は発車した。外はもう真っ暗だ。
窓の外を流れていく街の灯りを目で追いかける。今度はゆっくりと来たいなあ。
心地よい揺れに、いつのまにか夢の中へと誘いこまれる。

長かった列車の旅も、ようやく終りに近付いた。午後10時20分、台北に到着。
MRTに乗り換え、西門で降り、今日も全家便利商店に寄ってホテルに戻った。
西門駅前は、相変わらず若者たちで賑わっていた。

今日はほとんど列車に乗ってたけど、けっこう疲れたな。
でも僕はバスや列車が好きなので楽しかったよ。
明日はゆっくり起きて、近場の屋台街などを回ってみよう。

本日の歩数:5554歩

再び台湾へ 2003,10,7
午前5時20分、目覚ましのアラームの音で目が覚めた。外はまだ薄暗い。
パソコンの電源を落とし、布団から出た。今朝は冷えたな。

朝食を食べた後、準備開始。パッキングは終っているので後は積みこむだけ。
台北の最高気温は27度くらいだから半袖で十分だけどこっちじゃ寒いな。
それに台湾の列車はエアコンが効き過ぎているので薄い上着を持っていくか。
とりあえず今日は半袖だけで行こう。

車庫に降り、車に荷物を積みこみ6時過ぎに家を出た。
農免道路を北上していくと、真っ白い雪を被ったきれいな富士山が見えた。
昨日の雨は富士山じゃ雪だったんだな。

さてどこまで下道で行こうかな。このまま行くと大井松田の手前で通勤ラッシュになるな。
それにこの時間なら東名が集中工事でもそれほど渋滞していないだろう。
ということで御殿場インターから乗ることにした。
気になっていた大井松田までの区間の渋滞は無いようだ。まずひと安心。

その先、横浜町田を過ぎると渋滞8キロの表示。でも事故じゃないからそれほどかからないだろう。
予想通り、ゆっくりではあるが流れはあり、止まることはなかった。
東京料金所はETCでパス。用賀料金所で数キロの渋滞。でもまあいい方だ。
いつもなら谷町を先頭に渋滞しているのに今日は順調に環状線まで来られた。
交通量は多めだが渋滞というほどでもない。箱崎も難なく通過。京葉道に入った。

きょうはまあ順調に来られたな。東関道に入り9時前に酒々井パーキングに到着。
ここで時間調整。しばらく休んで11時過ぎ出発。11時半には駐車場に到着。予定通りだ。

空港には11時40分に到着。さっそく手続きをし航空券を受け取った。
そしてしばらく待ってからチェックイン。今回もチャイナエアライン。窓側が取れた。
特に用事もないので出国審査を済ませて搭乗ゲートに向かった。

途中動く歩道が止まっているのでみんな通路を歩いている。
ふっふっ、あれはセンサーが付いていて、近付くと動くんだよ。みんな知らないんだな。
ちょっと得意げにセンサーの前を通過。予想通り動き出した。
その先からみんな乗りこんできた。

搭乗待合室でテレビを見ていると、突然僕の横に団体がやってきた。
でもなんだか感じが変だ。たくさんの人に囲まれてるし、パスポートも一人がまとめて持っている。
良く見ると2人1組みで手が繋がれてタオルを巻いている。手錠をかけられているのだ。
どうやら反対側のマレーシア航空に乗るようだ。みんな複雑な表情をしている。
搭乗が終る直前に手錠が外され搭乗口に歩いていった。多分強制送還だろうな。
手錠を外された時、誰かが発した「アリガトウゴザイマシタ」という言葉が頭に残った。

予定より少し遅れて13時55分、CI-017便の搭乗が開始された。
定刻は14時15分の出発だったが、結局離陸したのは14時50分くらいだった。
座席は窓側だったけど、ちょうど主翼の上なので窓の間隔が広く外がよく見えない。
それに曇っているので、しばらくすると雲しか見えなくなってしまった。
今朝は早起きしたのでやっぱり眠い。機内食を食べた後はほとんど寝てしまっていた。

気がつくといつのまにか着陸態勢に入っていた。到着予定時刻は17時5分。
入国カードがシートポケットに入っていなかったので航空小姐(スッチー)からもらった。
雲が低く垂れ込めていて、着陸寸前やっと地上が見えてきた。そして無事着陸。
機は駐機場に到着し、ボーディングブリッジからターミナルに入った。

久しぶりだなあ。でも2回目で要領を得ているので迷うことは無かった。
今回もSARSに関する問診表を提出し、全員の体温を測っていた。
入国審査も無事通過。税関はスルーパス。そのまま出口に出た。

ううっ、なんだこの蒸し暑さ。南国特有の暑さだ。でもいいなあ、しばらく忘れていたよ。
外はすでに暗くなり始めていた。現地時間でまだ6時なのに。
やっぱりこっちでも日が短くなってきたんだなあ。
よく考えるとあと2ヶ月ちょっとで冬至になるんだもんな。

ゲートを抜け、現地の係員と無事遭遇した。僕が1番だった。
周りには台湾に来るのを検討した時の旅行会社のタグを付けている人がたくさんいた。
前回来た時は僕の勘違いで、SARSの感染地域の指定解除前で日本人は僕だけだったな。

しばらくしてツアー参加者6人があつまったのでワゴン車でホテルへ向かった。
市内観光付きを選んだ人も何人かいた。
途中DFSに寄り両替。でも僕は店の方には行かず、ずっとネットをやっていた。

ホテルはみんなバラバラで、2人づつ3箇所のホテルに別れていた。
僕の泊る国光大飯店は繁華街で一番駅から近く、運がよかったのかもしれない。

8時過ぎ、ホテルに到着。バスタブもあり、お湯もちゃんと出るので特に問題はない。
でもエアコンの調整ができないのと、ベッドとバスルームとの仕切りが曇りガラスになっている。
だたシャワーカーテンが無かったので、シャワーを浴びる時技がいりそうだ。
とにかく僕にとって駅に近いのは最高だ。

とりあえず荷物を片付け買い物に行くことにした。
まずMRTで西門駅から台北駅に行き、明日乗る台鉄の切符を買いにいった。

2回の乗り換えで、15時間の列車の旅だからな。指定席を確保しておかないと。
窓口はすぐにわかったが、中国語では説明できないので紙に列車名と時刻を書いて
それを渡すとわかってくれたようで、4枚の切符を渡され1925元。んんっ、何で4枚だ?
よく見ると、1枚だけ小さな切符で、高雄−台北 休息時使用と書いてあった。なんだろう。
まあ行ってみればわかるだろう。

帰りに全家便利商店(ファミリーマート)に寄って食料を調達。
現地ガイドの人から屋台ではできるだけ食べない方がいいと聞いていた。
現地の人でも時々食あたりをするという。

弁当とパンを適当に選んでレジに行った。何か聞かれたが全然わからない。
弁当を持っているので多分温めるか?と言っているのだろう。
そこで僕が電子レンジを指さすと、弁当を入れてボタンを押してくれた。
台湾や香港では電子レンジが売り場にあって、本来はセルフサービスらしい。

その他にレジ袋を指差しているので、是(シー)と言うと1元追加された。
こっちでは袋は有料だったのか。だから何も言わないと袋をくれないんだ。
でもその袋はかなり厚くて強そうだったので、1元というのは妥当なところかな。

ホテルに戻り、弁当を食べてテレビを見ていたが、中国語の番組しか映らない。
明日は台北を6時45分発と早いので今日は風呂に入って早めに休もうかな。
腕時計と携帯の両方のアラームをセットしてベッドに入った。

本日の歩数:5728歩

準備完了 2003,10,6
今朝は寒かったなあ。11月中旬の気温とか。

目が覚めると外は曇り空。両親は黒部ダムへ行くと言って未明に出かけたようだ。

朝食のパンを食べたあとパッキング開始。今回は同じホテルに3連泊だからな。
移動が無いから大きなバックパックじゃない方がいい。といってスーツケースじゃデカ過ぎる。
んんーっ、2・3日用の小さなソフトキャリーが欲しいな。リュックにもなるヤツがいい。

10時を過ぎたのでホームセンターに向かった。ちょうどそのころ雨が落ちてきた。
まず御殿場のエスポットに行って物色。しかしちょっと大きめの国際線用ばかりで4000円弱。
一応値段をチェックして、次にカインズホームに行ってみた。

すると国際線規格のキャリーが1480円、安いけどチャチだ。これなら中国で500円で買える。
他に国内線でも機内持込ができるキャリー付きでリュックにもなるものが2980円。
これは小さくていいな。これにしよう。ついでにDパックも698円で買った。
よく見ると両方"made in china"と表示してあった。

海外に一人で行く場合、常に荷物を持ち歩かなければならない。
重要なのはトイレに入る時。日本みたいに待合室に荷物を置いたまま、というわけにはいかない。
つまり荷物を持ったままトイレに行かなければならない。
そこでリュックにもなる背負えるバックが便利なのだ。

そして家に戻りパッキング開始。着替えを3日分詰め込んだらいっぱいになった。
これじゃお土産が入らないな。着替えを少し減らしてホテルで洗濯しようかな。
でも台湾でもこんなバックが安く売ってるだろう。それを買えばいいかな。
アジア線は貨物室預けの荷物に個数制限はないし。

とりあえず必要な荷物は詰め込んだ。これでほぼ準備完了。

そういえば今日から東名の集中工事だったな。やっぱり渋滞するんだろうな。
首都高を通過するまで、いったいどれくらいかかるんだろう。
遅れたらシャレにならないからな。
12時15分集合だから6時半には出発だ。今夜は早めに寝よう。

台湾付近の熱帯低気圧は台風までには発達しなかったようだ。
あとは天気の回復を祈るばかりだ。

台風接近? 2003,10,5
最近、朝晩はだいぶ涼しくなってきました。
今朝もなんとなく曇り空。でも青空も見える。

朝食を食べた後、近所の本屋に時刻表を買いに行ったが全て売り切れ。
そういえば今月、新幹線の品川駅が開業して大幅なダイヤ改正があったからな。
別に鉄道を利用しようとも思っていないけれど、時刻表が見たかったので残念。
そういえば本屋へ向かう途中、白色の彼岸花を発見した。
彼岸花といえば赤だと思っていたのにな。これは珍しいのかな。

その後、御殿場のホームセンターでツナギの作業服を物色。
この前、階段のペンキ塗りをしていてシャツやズボンに塗料が付いて取れなくなってしまった。
何かいい対策が無いかな、と思ったら不織布のツナギが280円だった。これならいいだろう。

帰りに100円ショップで携帯用のカールコードのストラップを買った。

R246バイパスを下って信号が赤になったので止まっていたが、いくら待っても青にならない。
いいかげんおかしいな、と思ったころパトカーが横道からゆっくり出てきた。

なんだなんだ、手動で信号を操作していたのか。でもなぜだ?
しばらくすると長い発煙筒を持ったランニングウェアを着た選手が横切った。えっ、何だろう。
その後に”わかふじ国体”と書かれたワンボックス車が付いていて、その後にもパトカー。
なるほど、秋の国体の聖火リレーだったのか。
我が裾野市でも数種類の競技が行われる予定になっていた。

お昼を食べた後、久しぶりに箱根に行ってみることにした。
深良から県道を登り、湖尻峠から芦ノ湖に出た。やっぱり寒いな。
この前来たのは花火大会の時だったな。あこのろはまだTシャツでちょうどよかった。
木々の葉も、少しづつ色を変えてきている。季節は確実に進んでいるんだな。

大湧谷に行こうとしたら強羅方面への分岐点から先が大渋滞。これじゃいつ着くかわからない。
なんとか左折できたので強羅を経由して元箱根に出て、箱根峠を越えて戻ってきた。

ふと気がついたのだけど、今年は柿の実が少ないような気がするな。裏年なのかな。

夕方家に戻り、日本気象協会のHPで気象衛星の画像を見ると、台風の卵ができている。
24時間後には台湾に近付き、台風に発達するかもしれない。
おーい、そっちに行かないでよぉ〜。
せめて7日から10日までは台湾に近付かないでほしいな。

温泉に行こう 2003,10,4
今朝は久しぶりに早起きした。外を見ると久しぶり?に曇り空。
でも天気予報は晴れの予報。それじゃ出かけよう。

きのう、米原で出会って開陽台で再会した渡辺さんのページを見ていたら、温泉に行きたくなった。
というわけで、大井川の上流、寸又峡(すまたきょう)温泉に行くことにした。

9時前、家を出てR1をひたすら西進。静清バイパスを途中で下りて山に向かう。
このルートはこの前畑薙ダムへ行った時と同じルート、というかこのルートしかない。
狭く急なワインディングを延々と走り、出発から2時間を過ぎてようやく井川ダムに到着。
大井川鉄道井川線(トロッコ列車)の終点井川駅の先を左折。その軌道沿いを走る。

この辺りは急峻な谷で、落ちたら助かるこはないだろう。発見されるかどうかも疑問だ。
そしてちょうど12時、寸又峡温泉に到着。買ってきたおむすびを食べて腹ごしらえ。
トレッキングシューズの紐を締めなおして歩き始めた。

ここから夢の吊り橋まで約2キロ。30分はかからないだろう。
温泉街を抜け、ゲートを通過して舗装された道を歩いていく。
僕は歩くのが早いので、どんどん追い越していく。ほとんどは家族連れかカップルだ。
静かな山奥に、足音だけが響いていく。トンネルに入ると水滴の音。鍾乳洞みたいだ。

20分ほどで下の方に橋が見えてきた。あれが夢の吊り橋か。けっこう怖そうだな。
階段を下り、橋の袂に到着。数人が渡って来たので渡リ終えるまで待つか。
と思ったら途中で止まってなかなか動き出さない。仕方なく僕も渡り始めた。

橋と言っても人が何とか歩けるほどの板しか敷いてなく、歩くたびに揺れる。
もちろん下が恐ろしいほど良く見える。できるだけ下を見ないように歩く。
すると向こうから渡ってくる人が故意に揺すり喜んでいる。
一緒に渡っている人を怖がらせて喜んでいるようだ。
おいおい、やめてくれよ。落ちるんならあんただけにしてくれよ。
僕が歩くスピードを早め、近付いていくと揺するのを止めた。

渡り終えると急な階段だ。全部で304段あるらしい。まあたいしたことないな。
などと考えて一気に登ってやろう。と思ったのだが意外に急で息が切れる。
とてもじゃないが一気には登り切れなった。途中いいところにベンチがあったので数分休んだ。
息が落ち着いたので再び登り始めた。そしてなんとか304段を登りきった。

下を見ると、さっきの橋がはるか下に見える。怖えーっ。路肩から離れて歩く。
その先、急千頭森林鉄道が走っていた橋を道路に改造した橋を渡る。
恐ろしく高く、とても下を覗く気にはなれない。橋の真ん中を歩いていく。

こういう橋を渡っていると、変なことを考えてしまう。
今巨大地震がきたら、橋が急に傾いたら。
床が抜け欄干にしがみついている自分を想像してしまう。
ダメだダメだ。そんな考えを振り払いながら何とか何事も無く飛龍橋を渡りきった。

そこから断崖絶壁の道を歩いて温泉街に戻った。
ここに来たんだから温泉に入って行くしかないだろう。
坂を登って町営の露天風呂”美人づくりの湯”に到着。でもここ、屋根があるよ。
これでも露天風呂なのだろうか。まあ細かいことは気にしないようにしよう。
でもこれって細かいことじゃなくて、肝心なことだと思うんだけど。まあいいか。

400円で入浴券を買ってさっそく露天?風呂に。5・6人は余裕で入れる大きさ。
やや硫化水素臭がする、僅かに白みがかったお湯。温度は噴出口で43度。
ぬるめのお湯で僕にはちょうどよかった。

2時ころ、寸又峡温泉を後にした。歩数計は8000を超えていた。
今度は来た時とは別の道。途中ツーリングマップルを見ると、対岸に林道があるじゃないか。
フラットなダート3キロ?、それじゃ行ってみるか。
最初は狭い舗装された道。昔はここに森林鉄道が走っていたようだ。
所々落石や倒木があるが、何とか車が通れるようにはなっている。

しかし舗装が終わるとひどい道。ルートを選ばないと床下がついてしまう。
ガードレールは無いし、そこらじゅうで崖崩れ。おまけに道が川になっている。
ハラハラドキドキの連続で、気が休まる暇が無い。
本当に通り抜けられるのかな。不安になってくる。もう戻るのは嫌だよ。
時折床下に石がヒットする音がすると心臓が止まりそうになる。
何がフラットだよ。こんな道、二度と来るか。通行止めにした方がいいよ。
本当に3キロだったのだろうか。僕には何十キロにも感じられたよ。

そしてやっと国道に出た。しかし国道といえども急な山道。これがけっこう疲れるよ。
1時間以上かけてようやくR1まで下りて来たがいきなり渋滞。どこまで続いてるんだろう。
清水インター入口を過ぎると渋滞は解消し快適になった。

5時過ぎ、ちょっと海岸に出てみた。
水平線の僅か上だけ雲が切れ、神秘的な夕焼けが見えていた。こんなの初めて見たよ。
しばらくその風景に見惚れていた。

気がつくと外は真っ暗。ちょっと寝てしまったようだ。そして雨も落ちてきた。帰ろう。

家に戻ると7日からの台湾の日程表が届いていた。今度のホテルは国光大飯店か。
ホテルなんて泊まれればいいのでどこでもよかったが、駅から近いのでベストポジションだ。
後は天気がいいことを祈るばかりだ。フィリピンの東に不気味な雲があるけど。

ビッグバン 2003,10,3
今日も青空。ここ数日秋晴れの日が続いています。

最近、サブバッテリーの充電状態が良くなく、ラジオでも1時間程度で電圧低下。
なぜだろう、バッテリーは数ヶ月前に替えたばかりだし。アイソレーターの不調かな。
エアコンも使ってるし、電装品が多すぎて充電が追いつかないのかもしれない。
それじゃ、夜のうちに充電しておけばいいな。電気自動車みたいだけど。

でもそのたびにバッテリーを外すんじゃめんどくさい。
ケーブルくらいなら挟んでもドアは問題なく閉まるから、どこかにコネクターを作ればいいな。
車庫内を物色し、適当な部品を探す。まず4Pのコネクターを発見。
でもこれだけだと、充電したまま走り出してしまう可能性がある。パイロットランプが必要だ。
しかし車庫の部品庫には緑色のパイロットランプしか見つからなかった。
緑でもいいんだけどな。でもやっぱり赤系統の色の方がいいな。

とういわけで、近くのホームセンターに出かけたが、やっぱり緑色しかない。
何か代用できる物はないかな。すると照明用のスポットライトみたいな物を発見。
んんっ、これなら使えそうだ。先端はシガーライターだがカットしてしまえば問題ない。

車庫に戻り、早速作業開始。パイロットランプをハンドルの脇に取り付け、
サブバッテリーからケーブルを引っ張ってきて、運転席下でコネクターに接続。
バッテリー充電器もワニ口クリップを脱着式に改造し、こちらもコネクターに接続。
とりあえずこれでOKだ。夜になったら充電しよう。

お昼を食べたあと、今日も海岸の防波堤の上に車を止めた。
そして車を降りて、防波堤の上に座って海を見ていた。風はあたたかく、気持ちいい。
この海の向こうに沖縄の海がある。そうだ、ここと沖縄はつながっているんだ。

そんなことを考えていると、僕の車の後ろに誰か止まってリヤウィンドウを見つめている。
散歩をしてた老夫婦だった。そして、日本の四隅のステッカーを見て、読み上げた。
「これ、全部行ったの?へぇー、すごいねえ」と言って驚いていた。

そうなのかなあ。僕は別にすごいなんて、思ったこともないけど。
行こうと思えば誰だって行ける。ただし、行こうと思って決断すれば、だ。

小学生のころ、北海道や沖縄へ行ったことのある友人が、すごく羨ましかったことを思い出した。
そして、自分が沖縄へ行けるなんて思ってもいなかったな。ましてや海外なんて。

あのころ、日本は…、いやこの市内でさえ、果てしなく広い世界だったな。
自転車、バイク、自動車、飛行機と、僕の中で、世界は次第に狭くなっていた。
ある時、徒歩じゃないと気付かないことも、たくさんあるんだということに気付いた。
季節によって、時間によって、角度によって、そしてその時の気分でも、全く違った風景になる。
その時、僕の中で、再び世界は無限に広がった。

夕方家に戻り、台湾について検索。
ネットで調べると、ガイドブックに出ていない穴場がたくさんあった。
やっぱり台北3泊じゃ行けるところが限られてしまうな。
次の機会は航空券だけ持って、バックパッカーで旅しようかな。

あれから1年 2003,10,2
今日で、去年僕が期限を決めずに旅に出てからちょうど1年になった。
2002年10月2日、期待と不安を共に、南に向けて旅立った。
でも、僕の旅は、期待をはるかに上回る感動と出会いがあった。
あれから、信じられないほどの早さで、この1年が過ぎ去った気がします。
いつか、再び、あんな旅をすることができるだろうか。
ちょっと、1年前の日記を読み返してみよう。

今日も朝から青空。秋晴れという名にふさわしい好天が続いています。
昨日は早めに寝たのですっきりと目が覚めた。喉の痛みはなくなったようだ。

朝食の後、ネットで調べた台鉄の時刻表とガイドブックで計画を立てる。
台北から時計回りに乗り継げば、午前7時前の出発で午後10時過ぎには戻って来られる。
反対周りでもなんとか日帰りできるが乗り継ぎ時間が短く観光なんてできそうもない。
それじゃ、台北→台東→高雄→台北のルートで行こう。約15時間の列車の旅だ。

その後、母に頼まれた蛍光灯を買いに御殿場のホームセンターまで出かけた。
一度家に戻り、お昼を食べた後、久しぶりに海を見に行くことにした。

海が近付くと、風が強くなった。
防波堤の上に車で乗ると、すごい波だ。そしてウサギが跳びまくっている。
でも駿河湾は急深で、波が海岸ギリギリで砕けるので波乗りはできないな。

止まっていても風で車がゆっさゆっさと揺れる。
そのうち潮でフロントガラスが曇りだしたので、たまらず退避。
日陰に車を止めて、しばらく国会中継を見ていて夕方家に戻った。

今日は温かかったな。30度を越えて真夏日になった所もあったよ。
僕は夏が好きなので、秋にはちょっと寂しくなる。
あの米原が、懐かしく思えるよ。

オイル不足だったか 2003,10,1
今日から10月だ。あれからもう1年になるな。

朝起きると何となく喉が痛い。おまけに寝違えたのか首も痛い。
来週はちょっと台湾まで行くんで、しばらくおとなしくしていよう。

朝食を食べた後、車の点検。ATFの量をゲージで測ると下限以下。あれっ、変だな。
しばらくエンジンを温めた後に測っても、やっぱり下限以下。
多分昨日ATFを交換して、走ったらトルコンに吸い込まれたんだな。

そのまま昨日のスタンドに直行。点検してもらうが異常ないという。おかしいなあ。
スタンドを出て、点検を兼ねて沼津方面に向かった。

大岡駅を左折し、コンビニで買い物をして駐車場を出ようとすると、見覚えのある車。
運転しているのは元同僚。しかし向こうは気付いていない。
すぐに追跡開始。しかし間に2・3台の車が入っていしまい、見失いそうになった。
が、その先の赤信号で停車。左折したので後を追い、先回りしようと細い道に入った。
するとだんだん狭くなり、軽自動車がやっと通れるほど。なんとか広い道に出たが、
さっきの車は先に行ってしまった。いったいどこに行くんだろう。

しばらくすると後ろについたので、ホーンを鳴らしたりパッシングしても気付かない。
その後、信号を右折して香貫大橋の方へ向かったので、行き先はほぼわかった。
そのまま後に付いて行くと、やっぱり予想通りだった。
後ろに車を止め、降りていくとやっと気付いた。

しばらく話をした後、僕は海岸に向かった。やっぱり車の調子が悪い。
信号で止まると、毎回ではないがエンストしてしまう。やばいなあ、何が原因だろう。
その先、公園の入口の交差点でゆっくり右折しようとしたらいきなりエンスト。
ハンドルが急に重くなり、それにブレーキの効きも一気に悪くなった。
うわーっ、なんだなんだ。思いっきりハンドルを切る。

すぐにギヤをニュートラルに入れエンジンをかけ、なんとか危機を乗り切った。
これが人や交通量の多い交差点でなくてよかったよ。

このままじゃ危険だ。命にもかかわるし、人に危害を加えてしまうかもしれない。
車を止めて、ディーラーに電話して見てもらうことにした。
そしてお昼を食べた後、ディーラーに向かった。その途中でもエンストした。
工場に車を入れ点検してもらうと、ATFが少なすぎるという。ゲージを見ると確かに下限以下。
ええっ、さっきスタンドでは異常ないって言ってたのに。やっぱり少なかったんだ。
どうやら三菱車はエンジンをかけたまま、ニュートラルにして測るらしい。

そしてスタンドに行き、状況を説明すると作業した人は別の人が来て点検。
やっぱりATFが少ないということで、1リットルほど補充した。
その後はエンストすることはなくなった。やれやれ。

家に戻り、水戸黄門を見た後、台湾について検索。台北についてはここがおもしろい。
ガイドブックには出ていない、地元の人の市場なんかも出ていた。
それに台湾鉄道局の時刻表&運賃検索エンジンも発見。これは便利だ。
台湾では丸2日あるから1日は鉄道で台湾1周、もう一日は市場へ出かけてみようかな。

この前からNHKで深夜にロッカーの華子さんを再放送しているのでつい夜更かししてしまう。
今日は早めに休もう。