☆☆☆2003年10月7日☆☆☆
★★★再び台湾へ★★★

午前5時20分、目覚ましのアラームの音で目が覚めた。外はまだ薄暗い。
パソコンの電源を落とし、布団から出た。今朝は冷えたな。

朝食を食べた後、準備開始。パッキングは終っているので後は積みこむだけ。
台北の最高気温は27度くらいだから半袖で十分だけどこっちじゃ寒いな。
それに台湾の列車はエアコンが効き過ぎているので薄い上着を持っていくか。
とりあえず今日は半袖だけで行こう。

車庫に降り、車に荷物を積みこみ6時過ぎに家を出た。
農免道路を北上していくと、真っ白い雪を被ったきれいな富士山が見えた。
昨日の雨は富士山じゃ雪だったんだな。

さてどこまで下道で行こうかな。このまま行くと大井松田の手前で通勤ラッシュになるな。
それにこの時間なら東名が集中工事でもそれほど渋滞していないだろう。
ということで御殿場インターから乗ることにした。
気になっていた大井松田までの区間の渋滞は無いようだ。まずひと安心。

その先、横浜町田を過ぎると渋滞8キロの表示。でも事故じゃないからそれほどかからないだろう。
予想通り、ゆっくりではあるが流れはあり、止まることはなかった。
東京料金所はETCでパス。用賀料金所で数キロの渋滞。でもまあいい方だ。
いつもなら谷町を先頭に渋滞しているのに今日は順調に環状線まで来られた。
交通量は多めだが渋滞というほどでもない。箱崎も難なく通過。京葉道に入った。

きょうはまあ順調に来られたな。東関道に入り9時前に酒々井パーキングに到着。
ここで時間調整。しばらく休んで11時過ぎ出発。11時半には駐車場に到着。予定通りだ。

空港には11時40分に到着。さっそく手続きをし航空券を受け取った。
そしてしばらく待ってからチェックイン。今回もチャイナエアライン。窓側が取れた。
特に用事もないので出国審査を済ませて搭乗ゲートに向かった。

途中動く歩道が止まっているのでみんな通路を歩いている。
ふっふっ、あれはセンサーが付いていて、近付くと動くんだよ。みんな知らないんだな。
ちょっと得意げにセンサーの前を通過。予想通り動き出した。
その先からみんな乗りこんできた。

搭乗待合室でテレビを見ていると、突然僕の横に団体がやってきた。
でもなんだか感じが変だ。たくさんの人に囲まれてるし、パスポートも一人がまとめて持っている。
良く見ると2人1組みで手が繋がれてタオルを巻いている。手錠をかけられているのだ。
どうやら反対側のマレーシア航空に乗るようだ。みんな複雑な表情をしている。
搭乗が終る直前に手錠が外され搭乗口に歩いていった。多分強制送還だろうな。
手錠を外された時、誰かが発した「アリガトウゴザイマシタ」という言葉が頭に残った。

予定より少し遅れて13時55分、CI-017便の搭乗が開始された。
定刻は14時15分の出発だったが、結局離陸したのは14時50分くらいだった。
座席は窓側だったけど、ちょうど主翼の上なので窓の間隔が広く外がよく見えない。
それに曇っているので、しばらくすると雲しか見えなくなってしまった。
今朝は早起きしたのでやっぱり眠い。機内食を食べた後はほとんど寝てしまっていた。

気がつくといつのまにか着陸態勢に入っていた。到着予定時刻は17時5分。
入国カードがシートポケットに入っていなかったので航空小姐(スッチー)からもらった。
雲が低く垂れ込めていて、着陸寸前やっと地上が見えてきた。そして無事着陸。
機は駐機場に到着し、ボーディングブリッジからターミナルに入った。

久しぶりだなあ。でも2回目で要領を得ているので迷うことは無かった。
今回もSARSに関する問診表を提出し、全員の体温を測っていた。
入国審査も無事通過。税関はスルーパス。そのまま出口に出た。

ううっ、なんだこの蒸し暑さ。南国特有の暑さだ。でもいいなあ、しばらく忘れていたよ。
外はすでに暗くなり始めていた。現地時間でまだ6時なのに。
やっぱりこっちでも日が短くなってきたんだなあ。
よく考えるとあと2ヶ月ちょっとで冬至になるんだもんな。

ゲートを抜け、現地の係員と無事遭遇した。僕が1番だった。
周りには台湾に来るのを検討した時の旅行会社のタグを付けている人がたくさんいた。
前回来た時は僕の勘違いで、SARSの感染地域の指定解除前で日本人は僕だけだったな。

しばらくしてツアー参加者6人があつまったのでワゴン車でホテルへ向かった。
市内観光付きを選んだ人も何人かいた。
途中DFSに寄り両替。でも僕は店の方には行かず、ずっとネットをやっていた。

ホテルはみんなバラバラで、2人づつ3箇所のホテルに別れていた。
僕の泊る国光大飯店は繁華街で一番駅から近く、運がよかったのかもしれない。

8時過ぎ、ホテルに到着。バスタブもあり、お湯もちゃんと出るので特に問題はない。
でもエアコンの調整ができないのと、ベッドとバスルームとの仕切りが曇りガラスになっている。
だたシャワーカーテンが無かったので、シャワーを浴びる時技がいりそうだ。
とにかく僕にとって駅に近いのは最高だ。

とりあえず荷物を片付け買い物に行くことにした。
まずMRTで西門駅から台北駅に行き、明日乗る台鉄の切符を買いにいった。

2回の乗り換えで、15時間の列車の旅だからな。指定席を確保しておかないと。
窓口はすぐにわかったが、中国語では説明できないので紙に列車名と時刻を書いて
それを渡すとわかってくれたようで、4枚の切符を渡され1925元。んんっ、何で4枚だ?
よく見ると、1枚だけ小さな切符で、高雄−台北 休息時使用と書いてあった。なんだろう。
まあ行ってみればわかるだろう。

帰りに全家便利商店(ファミリーマート)に寄って食料を調達。
現地ガイドの人から屋台ではできるだけ食べない方がいいと聞いていた。
現地の人でも時々食あたりをするという。

弁当とパンを適当に選んでレジに行った。何か聞かれたが全然わからない。
弁当を持っているので多分温めるか?と言っているのだろう。
そこで僕が電子レンジを指さすと、弁当を入れてボタンを押してくれた。
台湾や香港では電子レンジが売り場にあって、本来はセルフサービスらしい。

その他にレジ袋を指差しているので、是(シー)と言うと1元追加された。
こっちでは袋は有料だったのか。だから何も言わないと袋をくれないんだ。
でもその袋はかなり厚くて強そうだったので、1元というのは妥当なところかな。

ホテルに戻り、弁当を食べてテレビを見ていたが、中国語の番組しか映らない。
明日は台北を6時45分発と早いので今日は風呂に入って早めに休もうかな。
腕時計と携帯の両方のアラームをセットしてベッドに入った。

本日の歩数:5728歩
国光大飯店(グッドグラウンドホテル)泊



☆☆☆2003年10月8日☆☆☆
★★★台湾一週列車の旅★★★

携帯のアラームで目が覚めた。んんっ、もう5時か。
時計を見るとまだ3時じゃないか。おかしいなあ。
携帯は現地時間に直さなかったので、時差を考えて1時間早くセットしたんだが。
あーっ、台湾は−1時間だから、そうか、それじゃ2時間早く鳴ってしまうんだ。

二度寝しようと思ったけど良く寝つけない。
うとうとしていたが、4時半には目が冴えてしまったので起きることにした。
ここのホテルはお湯の温度は申し分無いのだけど水の出が悪い。
そこで昨日はお湯を入れたままにしておいたのだ。
朝はお湯だけを追加すればすぐに入れる。

ゆっくりとお湯に浸かっているとまたアラームが鳴った。今度は何だ。
急いでバスルームから出て確認すると、携帯のアラームだった。
おかしいなあ、なぜ5時にも鳴るんだろう。

それから着替えて準備をし、5時50分、ホテルを出てMRTの西門駅に向かった。
ホテルからは歩いて2分くらい。すぐに到着して切符を買った。
しかしホームに降りると最低限の照明しかついていない。
あれっ、まだ始発前なのかな。やばいな。でも6時になればさすがに動き出すだろう。

6時5分ころ、広告の照明が一斉に点灯した。
そして6時10分、電車が入ってきた。ああよかった。

西門駅からは5・6分で台北駅に到着。そこで台鉄に乗りかえる。
台鉄の駅にはすぐにたどり着いたがどのホームに行けばいいのかわからない。
ちょうど改札の所に駅員がいたので切符を見せると何か言っている。
でも全然わからない。そのうち僕が日本人とわかったのか「サンバン」と教えてくれた。
やれやれ、これでなんとかなるな。とりあえずホームに降りた。

ほぼ定刻に自強1051号が入線してきた。
まだ動いているのにドアが開いている。特急なのに手動ドアなの?

朝早いのに意外に混んでいる。列車に乗りこみ指定の席に行くと誰か座っている。
全席指定なのだけど、”無座票”(日本の立席特急券)があり、空いている席に座ることができる。
座っていた人に指定席券を見せるとすぐに移動してくれた。ここがインドじゃなくてよかった。

列車が動き出すと眠くなりうとうと。外は小雨模様。今日一日列車だからいいかな。
瑞芳駅を過ぎると空いてきた。そして花蓮の手前くらいから晴れ間も見えてきた。
所々海が見える。思わず「おおーっ」と声を上げたくなった。
あの、エメラルドグリーンの海だ。海岸は砂浜、まるで沖縄の海みたいだ。

どうやらほぼ定刻に運行しているようだ。どこかの国とは違うな。
そして12時17分、定刻に台東駅に到着。ホームに降りた。やっぱり暑い。
北回帰線を越えたから、もうここは熱帯なのかな。

とりあえずもうお昼なので、駅の売店(セブンイレブン)で弁当を買って食べた。
周りを見渡すと、多くの人が同じように弁当を買って食べていた。
かなりのボリュームがあって美味しい。これで65元(約230円)は激安だ。

まだ1時間ちょっと時間があるけどどうしようかな。
この駅は新駅(旧駅はもう無いが)なので周囲に何も無い。
駅前にタクシーが20台ほど、そしてレンタカーやレンタバイクの店。
日本人でも貸してくれるようだが違法になる。今日は止めておこう。

バスで市街地へ向かおうとも思ったが、15分から1時間おきに1本になっている。
街に行って帰ってこられなくなったら大変だ。乗り遅れると今日中に帰れない。
駅前の公園の周りを少し散策して駅で待つことにした。

この駅にはなぜか犬が多く、待合室をウロウロしている。みんなおとなしく、怖くはない。
さっきから老人がゴミ箱を開けて何をしているのかと思ったら、残飯を犬にあげていた。
弁当を食べ残した人は、そのまま捨てずに犬に与えている。
そして犬が食べ終わると、他の人がその容器をゴミ箱に捨てた。
なんかのどかで微笑ましい光景だった。

定刻の15分くらい前になって改札が始まった。
今度の列車は日本でいう急行並みの早さだ。でも車両はさっきのよりいいな。今度も窓側。
そして14時27分、定刻に発車した。しかしさっきの汽動車と違って今度は客車だ。
走行時の音は静かだが、加速が悪く減速時の衝撃が大きい。

この区間は山岳部を走っているので景色はいいのだがトンネルが多い。
どうやら単線区間もあるようで、懐かしいタブレットを使っていた。
いつのまにか眠くなりうとうとしていた。

日がだいぶ西に傾いてきた。青空に白い雲。そして鮮やかな緑。
高雄にもほぼ定刻の17時15分に到着した。
ここでも乗り継ぎは45分しかない。ちょっと街を歩きたかったけど時間が無いな。

一度改札を出て、駅前の様子を見てみた。空にはオレンジ色に染まった入道雲。
やっぱりここは台湾だな。大量のスクーターが行き来している。
でも台北と違ってなんとなく街の感じが穏やかな気がした。
しばらく駅前を歩いた後、サンドイッチとハンバーガーを買ってホームで食べた。

時強号の出発時刻、6時が近付くと、周りはすっかり暗くなってきた。
そしてホームも混んできた。そろそろラッシュアワーなのかな。
しかし6時を過ぎても入線してこない。おかしいな、もう定刻を過ぎているのに。
特に放送も入らないし、電光掲示板もそのままなので、気にするほどの事でもないようだ。

6時5分ころ、ようやく列車が入ってきた。この列車が一番きれいで豪華だな。
そしてドアが開いたので列車に乗りこむとまた窓側だった。
偶然かな、それとも昨日の駅の人が気を使って窓側にしてくれたのかな。
いずれにせよ僕にとっては窓側というのが嬉しかった。

朝乗った時から気にはなっていたのだが、前の座席の後面に何かのホルダーがある。
もしかして、と思って1枚余分の切符を挟んでみるとぴったりだ。
休息用と表記してあったのは、ここにさし込んでおけば検札で起こされなくて済むということか。
なるほど、だから夜の列車の分だけこの小さな切符をくれたのか。

6時10分、定刻から10分遅れで自強号は発車した。外はもう真っ暗だ。
窓の外を流れていく街の灯りを目で追いかける。今度はゆっくりと来たいなあ。
心地よい揺れに、いつのまにか夢の中へと誘いこまれる。

長かった列車の旅も、ようやく終りに近付いた。午後10時20分、台北に到着。
MRTに乗り換え、西門で降り、今日も全家便利商店に寄ってホテルに戻った。
西門駅前は、相変わらず若者たちで賑わっていた。

今日はほとんど列車に乗ってたけど、けっこう疲れたな。
でも僕はバスや列車が好きなので楽しかったよ。
明日はゆっくり起きて、近場の屋台街などを回ってみよう。

本日の歩数:5554歩
国光大飯店(グッドグラウンドホテル)泊



☆☆☆2003年10月9日☆☆☆
★★★市場は楽しい★★★

今日はゆっくり、6時50分に自然に目が覚めた。
バスタブにお湯を入れ、ゆっくり温まってシャワーを浴びた。

それから朝食を食べて準備開始。8時過ぎホテルを出た。
まずMRTの西門駅から中正紀年堂まで行き、そこで乗り換えて台湾医大前で降りた。
そして烏来(ウーライ)行きのバス停を探した。

しばらく通りを北上し、途中を右に曲がった先にバス停はあった。
しかし誰も並んでいない。おかしいなあ、反対側のバス停は人がいっぱいなのに。
10分ほど待っていると、烏来と表示されたバスが北ので手を上げて合図すると
運転手は違う違う、というような感じで手を振って通過してしまった。
なんだ、今のは。回送だったのかな。

それからしばらく待つが、全然バスが来ない。
さっきのバスが通過してからもう10分近く経つぞ。いったいどうなっているのかさっぱりわからない。

それにしてもすごい数のスクーターだ。あちこちにちゃんとバイク用の駐輪スペースもある。
スペースがいっぱいになると、両側にある数台のバイクを少しづつ動かして
自分のスペースを作りだしている。あれじゃ動かされたバイクは出せないよ。
でも出す時は他のバイクを動かせばいいだけのことかな。
スクーターの運転はおそろしく粗く、まるで障害レースをやっているようだ。
中には家族で4人乗りもいるし、荷物満載のヤツもいる。よくあんなに積んだかと思うほど。
それを見ていると思わず笑ってしまうよ。

あの大量のスクーターを見ると、台湾に来たって感じがするよ。
まさにスクーター天国、地獄?の国だなあ。

それから待つこと5分ほどで、こんどこそ本当に烏来行きのバスがやってきた。
ここが終点兼始発なのでみんなここで降り乗客は僕だけ。と思ったらそのまま乗っている人もいた。
烏来は終点なので気が楽だ。運賃64元(約230円)を運賃箱に入れバスに乗りこんだ。
しかし1時間以上乗っているのになんでこんなに運賃が安いんだろう。

車両はそれほど新しくなく、サスペンションもリーフのようで乗り心地はよくない。
バス停のアナウンスは無く、ボタンを押すと次のバス停に止まるようだ。
バス停での乗り降りの時、老人だと完全に止まるが若者だと動いたままだ。危ないなあ。
途中のバス停では突然運転手が降りて、近くのビルに駆け込んだ。
なんだなんだ、もしかしてトイレ?日本じゃ考えられないな。
でもこれが外国に来たって感じがして逆に楽しくなるよ。

しばらくは市街地を走り、40分くらいすると山道になってきた。
ただでさえ乗り心地が悪いのに、さらにスピードを上げエンジンの音が唸りをあげる。
ガイドブックでは1時間半と書いてあったけど1時間とちょっとで烏来に到着。
外は小雨が振っている。あららっ、雨は予定外だったな。
傘をさしながら川沿いを歩いて温泉街に向かった。店はまだあまり開いていない。

まるで日本のような温泉街を抜け、橋の手前でチケットを買う。50元。
川沿いには無料の露天風呂があり、何人か入っているようだ。
天気が良ければ僕も入って行くんだけどな。とりあえず先に進もう。
このあたりの温泉はほとんどが個室になっていて100元前後。露天はあまりないようだ。

橋を渡り、トロッコ乗り場を探すが場所がよくわからない。
まあいいや。行きか帰りは歩こうと思っていたから歩いていこう。

ひなびた温泉街を抜けると犬が放し飼いになっている。それもドーベルマンみたいなヤツが。
いやだなあ、あの犬。通過するスクーターに吠えかかっているよ。
だんだん犬との距離が短くなってきた。ヤツも僕を睨んでいる。
そして数メートルに迫った時、犬が僕に向かって吠えたので、
パッと傘を広げると犬は驚いて及び腰。スタスタと逃げていった。ああ、よかった。

その先、道路の左側は断崖絶壁。怖くて左に寄って歩けない。
それにしても蒸し暑い。Dパックを背負っているので背中は汗びっしょり。
まるで梅雨のような蒸し暑さ。でもこの南国特有の暑さが僕は好きだ。

しばらく歩くと道沿いにトロッコの軌道が見えてきた。おやっ、複線だよ。
人を乗せるトロッコは台湾ではもうここだけしか残っていないという。
すると前からトロッコが走ってきた。ああっ、おもしろそう。ああいうの大好き。

20分ほど歩いて行くと、白糸の滝が見えてきた。なるほど、けっこう迫力がある。
さらに先に進とロープウェイが見えた。よしっ、あれにも乗ろう。
乗り場まで階段を登り、料金を確認すると220元。ちょっと高いなあ。
日本円にすると800円弱でそれほど高くないのだが、こっちの感覚に慣れてきたようだ。
まあいいや、あの滝の上まで行けるし。

窓口でチケットを買ってゴンドラに乗りこんだ。
このロープウェイを作ったのは、どうやら日本の安全索道のようだ。
中国のリフトと違ってまあ安心して乗っていられる。
いつ出発するのかなあ、と思っていると、どうやら人が集まると出発するようだ。
しばらくして座席が埋まるとベルが鳴ってドアが閉まった。

意外にスムーズな発進。それに思ったより急傾斜で迫力がある。
数分で山の駅に到着。ゴンドラを降り、案内板を見ると、どうやらここは遊園地みたいだ。
入場料も含まれているんでそれで高かったんだな。

山側の駅?を出て階段を登っていると雨が強くなってきた。
残念だなあ、晴れていれば森林浴やアスレチックもできて楽しそうなのに。
また今度天気のいい時に来よう。
東屋でパンを食べ、1時間ほど周囲を散策して麓の駅に降りた。

帰りはもちろんトロッコに乗る。
自動販売機があったのでコインを入れようとしたが拒否される。電源が入っていなようだ。
すぐ横に窓口があったので、そこでチケットを買った。片道50元。
トロッコはすでに駅に到着していて座席が埋まるのを待っているようだ。
しばらくして席が埋まると運転手がトロッコを押して動き始めた。
でもなんで押したんだろう。エンジンがあるのに。最初は押さないと動かないのかな。

このトロッコはサスペンションが無いようで、ポイントの衝撃が直に伝わってくる。
カーブではGを感じ、なかなか迫力があって楽しかった。
その先もエンジンをかける様子は無く、結局終点まで惰性で走ってしまった。
ずっと下りだから動力は必要ないのか。それじゃ来る時乗ればよかったかな。まあいいや。

トロッコを降り、小雨の中来た道を戻りバス停に歩いていった。
帰りは新店で降りようと思ったけど来る時わからなかったからな。
新店からMRTに乗り換えても運賃それほどはかわらないし、
面倒だからこのまま台北まで戻ってしまおう。

バスの待合所にはかわいい小猫が2匹いた。雨は上がり青空も見えてきた。
やっぱり亜熱帯の天気は変わりやすいんだなあ。それにここは山岳部だし。

しばらく待つとバスが来たので乗りこんだ。
しかし行き先は台北と表示してあったのに新店までしか行かないという。
やっぱり台湾のバスのシステムはよくわからない。運賃を入れなくてよかった。

それから数分で今度は本当に台北行きのバスが来た。
このバスも運転が荒く、乗り心地は悪い。
途中睡魔に襲われ気がついたらもう市街地だった。そして朝乗ったバス停で降りた。

それじゃ市場に行ってみよう。まず台北駅北の華陰街。問屋街のようだ。
入り組んだ路地に入るとたくさんの店が所狭しと並んでいる。
バッグの店が多く、日本のアニメのキャラ物もある。著作権はどうなっているのだろう。
こういう市場や屋台街は、何も買わなくても見ているだけで楽しいよ。

次は晴光市場。前回来た時泊ったホテルのすぐそばだった。全然気がつかなかったよ。
ここは観光客はまず来ない、地元の人達の市場で食料品から雑貨までいろいろ。
あの派手な色のヤツは何だろう、と思って近付くと女性用の下着だったりする。
思わず笑いがこみあげてきてしまう。
あとで夜市に行くからここで買うのはやめておこう。

台北駅に戻り、地下街を歩いていると、鉄腕アトムとスヌーピーのタオルに目が止まった。
3枚で90元か。安いな。思わず衝動買い。他にドラえもんも買った。
ドラえもんて、こっちだとこう書くのか、なんて思ったりした。
(口多)(口拉)A夢、(フォントが無いので括弧内で1文字)

3時半過ぎ、一度ホテルに戻り休憩。そして5時半ころホテルを出た。
夜市に行くにはまだちょっと早いな。その前に近くの市場に行ってみよう。
ガイドブックから切り取った地図を見ながら10分ほどで到着。おっ、あったあった。
さっそく市場のある路地に入ってみた。

しばらく歩くと今までの市場とはちょっと違う感じだ。ほとんど女性ばかりだ。
それもそのはず、ここはアクセサリーや女性用の衣類や下着ばかり売っている。
んんっ、変なところに入ってきてしまったな。
それにしても派手な色が多いな。台湾の人って派手な色が好きなのかな。

しばらく見て市場を通過し、台北駅に向かった。今度は士林夜市だ。
台北からMRTに乗り15分ほど。駅を出るとすごい人。みんな夜市に向かっている。
前回7月に来た時よりも涼しくて快適。夜になるとそれほど汗もかかない。
まだ6時半なので混雑もそれほどなかった。

今日は前に行かなかった通りに入ってみよう。市場の隅っこまで歩いてみた。
しばらく歩いていると、台湾に来て初めて日本語の会話を聞いた。
やっぱり日本人も来ているんだな。前回はSARSの感染地域の指定解除前だったからな。
他にも英語圏の人の会話も聞こえてきた。それを聞くと少し安心した。

ふと横道に入ると10元均一の店を発見。すぐに駆け込んだ。
10元っていうと約35円だ。ずいぶん安いけど品揃えは豊富だ。
それに日本じゃ見られない怪しげな物がたくさんあり、思わず買いこんでしまった。
でも16個買っても160元だ。

その後あちこちで買い物をし、気がつくと8時半になっていた。2時間も歩いていたのか。
この時間になると、道の真ん中にも店が出て歩くのもままならなくなる。
それでも後悔しないようにと、怪しい物を買い歩いた。
そろそろ帰ろうかな。でも楽しかったなあ。またいつか来よう。

MRTに乗り、台北で乗り換えて西門駅に戻って来た。
ここも若者で賑わっている。朝は閑散としていたのに。
なんかこういうのって楽しいなあ。台湾の人のパワーを感じるよ。

なぜかコーヒーが飲みたくなったので、コンビニで買い物をして9時過ぎ、ホテルに戻って来た。
歩数軽を見ると、なんと2万歩を越えている。今日はかなり歩いたな。
でも心地いい疲労感。疲れより楽しさの方が上回っているんだろう。
ペーパーカップのインスタントコーヒーが、とても美味しく感じられた。

さて明日は10時40分ホテルを出発する。まだちょっと買い物できるかな。

本日の歩数:20156歩
国光大飯店(グッドグラウンドホテル)泊



☆☆☆2003年10月10日☆☆☆
★★★台湾はいいな★★★

現地時間、午前5時50分目が覚めた。
テレビをつけると何やらテレビショッピングのようだ。
しかし身長が伸びるクリームとか胸が大きくなるローションとか、かなり怪しい物ばかりだ。
日本じゃとてもじゃないが放送できないだろう。
片手に塗って5分ほどで指が5ミリくらい伸び、出演者はみんな喜んでいる。
それにしても60日で身長が4.5センチも伸びたというのは本当だろうか。それも足だけ。

バスタブにお湯を入れていると、突然近くで強烈な鐘の音が鳴り響いた。なんだなんだ。
時計を見るとちょうど6時。これじゃとても寝てられないよ。毎日鳴らしてるのかな。
でも昨日は気付かなかったな。
よく考えると今日は10月10日、台湾の建国記念日だ。それだからかな。

その後ゆっくりお湯に浸かって目を覚ました。
出発まで時間があるからそれまでにちょっと買い物に行きたいな。でもまだ早いな。
しばらくテレビを見て過ごしていた。

9時前、そろそろ店も開くころだろうと思いホテルを出た。
外へ出ると強烈な日差し。目を開けていられないくらい。黒のTシャツは間違いだったか。
でもこれが台湾だ。できるだけ日陰を選んで歩いて通りに出た。

通りに出ると何やらものものしい雰囲気。警察官がそこらじゅうにいる。
なにか建国記念日の行事でもあるのかな。そういえばここは台湾の首都なんだよな。

さて昨日行った市場に行ってみよう。しかし場所が良くわからなくなった。
と言うか、店が何もないのだ。昨夜はあんなに賑やかだったのに。
屋台は1つもなく、みんなどこへ行ってしまったのだろう。
9時じゃまだ開店していないようだ。

それじゃ仕方ない。台北駅の近くの問屋街に行ってみるか。
10分ほど歩いて到着したが、ほとんど店が開いていない。
周囲を歩いてみたが、開いているのはほんの数えるほどだけ。
もしかして今日は建国記念日だから休みなのかな。

諦めて台北駅の地下街に向かった。さすがに地下街ならやっているだろう。
階段を下り、地下街に入るが何か閑散としていて様子がおかしい。
エスカレーターも止まったままだし店は1軒も開いていない。
それに地下街の灯りもほとんど消され、非常灯だけがついているような感じだ。
なんなんだ、いったい。もう9時半だよ。ここは夜中より朝の方が怖いよ。
暗い地下街を自転車で走りまわるお巡りさんには思わず笑いがこみあげてきた。

ダメだこりゃ。台湾はやっぱり夜の街だよ。この街はまだ眠っているんだな。
仕方なくMRTのホームに向かい、西門駅に戻って来た。
駅前の繁華街もほとんど開いていない。かろうじてコンビニだけは営業していた。
僕はコンビニに行き、日本のお菓子の台湾版みたいのを買い集めた。
そしてホテルに戻りシャワーを浴びた。

それにしてもいい天気だ。台湾に来て最高の天気だよ。帰る日に皮肉なもんだなあ。
でも台湾で、あの強烈な真夏の太陽を見られただけでもよかったかな。また来ればいいし。
その暑さで下着は汗びっしょり。おととい洗濯しておいてよかったよ。

パッキングを済ませ、時間までテレビをみながらまったり。
そして10時30分を過ぎたのでロビーに下りた。

迎えの人はすでに到着していて、僕が1日で台湾を1周したと言ったら驚いていた。
そしてもう一人も下りてきて車に乗りこんだ。
来た時は6人だったけど帰りは2人だけ。他の人たちは延泊しているようだ。

途中DFSに寄り、友達に送るタバコを買った。
少し時間があったので、隣の全家便利商店で1個10元のハイチューなどを10個買った。
そして時間になり、再び車に乗りこんで空港に向かった。

今日は建国記念日なので、空港までの高速道路が渋滞するらしい。
料金所までは順調に来たが、その先渋滞が始まった。
車は渋滞を避けるため、高速を下り一般道で空港まで行くことになった。

高速の側道のようなところを走り、急なワインディングを抜け高い所に出ると、
下の方に市街地や海が見え、そして工業地帯に出た。
なんかいいなあ、こういう所。台湾の素顔を見ているような感じだよ。

そして12時過ぎに台北国際空港に到着した。
車を降り、カウンターに行きチェックイン。帰りも窓側を指定した。
その後、特にすることもないのですぐに出国審査を受けて、免税品を受け取りに行った。
しかし品物はまだ届いておらず、2時にもう一度来てくれと言われた。

なんだ、街の免税店で買った物がここに届くのか。
僕達は買ってから空港に直行したからまだ届いてないのもまあわかるけど。
もしかしてあの渋滞の影響かな。でも2時じゃ搭乗が始まっているよ。
タバコ1カートンくらい代替品を出してくれればいいのになあ。

一度搭乗待合室に行き日記を作成していた。
そして1時40分を過ぎたので、まだちょっと早いと思ったけど免税店に行ってみた。
しかしカウンターに行き引き替え券を渡すと品物は届いていた。
空港の免税店でも値段は同じだからこっちで買えばよかったかな。今度はそうしよう。
再び搭乗待合室で待っているとアナウンスがあり、使用機材の到着が遅れたため
出発もやや遅れるらしい。だいたい30分くらいの遅れになりそうだ。

そして午後2時20分、搭乗が開始された。
帰りの飛行時間は2時間45分。来た時より25分短い。多分ジェット気流の影響だろう。

CI−018便は定刻から30分ほど遅れて台北国際空港を飛び立った。
しばらくして右旋回すると、はるか下に淡水河が見えた。
そして遠くに台北の市街地も見えた。今度はいつ来られるかな。

機内食を食べた後はすっかり寝てしまった。気がつくと外は真っ暗。
機は着陸態勢に入り、すぐ下には街の明かりが見えてきた。帰ってきたな。
そして新東京国際空港に無事着陸。ボーディングブリッジを通ると涼しい。

入国審査は難なくパスしたが、毎回緊張するのが税関だ。
できるだけ緊張した表情を見せないように、一番近いブースへ進んだ。
今回はお土産は何を買ってきましたか?などと聞かれ、一瞬返答に困ってしまった。
「ほとんどは雑貨です」と答えると、そのバックをここに乗せて下さい、と言われた。
ありゃーっ、荷物を開けろということかな。と思ったが、「どうぞ」、と言われて無事通過。
ああ、よかった。別に課税されたり没収されるような物は持っていないけど。

その後駐車場に行き、車に乗り込んだ。
東関道から京葉道に進み、首都高の箱崎辺りまでは順調だったがその先渋滞。
一旦解消したかと思ったら今度は3号の池尻を頭に環状線の浜崎橋まで渋滞だ。
今度は事故渋滞だな。どれくらいかかるんだろう。

しかし混んではいるものの、止まってしまうことはなくゆっくりと進んで行った。
そして3号線に入ったがどこまで行っても事故車は無かった。もう処理は終わったのかな。
結局三軒茶屋からは快適になり、途中海老名で給油、
中井で夕食を食べて御殿場インターで出た。

御殿場インターは料金所のブースが1つしか開いていないので混んでいる。
でも僕はETCなので車の列を横目にスルーパス。やっぱりETCはいいな。

インターを出て農免道路に入るところで大量の赤色LEDが点滅していた。なんだなんだ。
車を止めると飲酒運転の検問だった。僕はお酒は飲んでいなかったのですぐに通過。
そして10時50分、無事家に着いた。
ああ、楽しかったなあ。今日の2時ころまで台湾にいたなんて、何だか信じられないな。

今回は台湾は2回目だったので、列車やバスに乗るのも比較的楽だったし雰囲気にも慣れていた。
温かくて近くて、そして安く外国に行った気分が味わえる台湾。
まだ手元に3000元ほど残っているのでまた近いうちに行ってみたいな。

やっぱり日本は涼しいね。この気温差で、体調を崩さないようにしないとな。

本日の歩数:6867歩


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再 び 台 湾 へ
近くて気軽に行けて、そしてなぜか懐かしさを感じる台湾

すっかり台湾が気に入ってしまい、再び台湾へ

2回目なので、要領を得て思いっきり楽しめた4日間でした